ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

トレイン・ミッション

 

トレイン・ミッション Blu-ray

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  • リーアム・ニーソン
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いやあ……俺、恥ずかしながらアクション映画の俳優としてのリーアム・ニーソンを認識したのってつい最近で、だからなんでこんな感じになってんのかマジで良くわかんねーんだけど、いやーすごいねー。だってこれってもう設定がめちゃくちゃじゃないですか。リーアムを電車の中で活躍させるためだけにこんなワケわからん意味不明な状況がつくられちゃうわけでしょ? もーびっくりだよ、びっくり。すごい現実の湾曲力。

でもってその湾曲されたシチュエーションがそこまで生きているかというとあんまりいきていないのもすごいね。カードのところみたいに一人一人話を聞けばオッケーってんだったらそうすりゃ良いだけのはずなのに、そうせずに色々策を弄してリーアムをアクションさせようとするから色々問題がこじれていくこの感じ! いやーホント眩暈がしますね。

あともう序盤の想いきった編集で「家族が大事なの! オッケーね!」というところまでワンセットでやってしまうのもまたすごいよなー。「自分たちは家族を守るオヤジの話をやります」という割り切りっぷり。迷いのなさ。普通あそこまではできないよねぇ。

サボタージュ

 

サボタージュ(字幕版)

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  • シルヴィア・シドニー
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これもヒッチコック。イギリス時代の後半の作品なのね。なるほど確かに洗練されてきているなあという感じがする。なんと言っても白眉は爆弾輸送のシーンで、もうあの緊張感だけでこの映画観てて大変良かったねーと思いました。まあベタと言えばベタなんだけれども、そのベタさを生かし切るためにこれでもかーという風にキャラ付けするの本当にすごいと思います。あの子供のやや生っぽい立ち位置だからこそここまで目が離せないんだよなーきっと。あと「バスの中」という状況で時間を経過させるのがうまくて、もうこの状況だと身動きがとれないという環境が緊迫感を強めてるんだと思う。これが徒歩だったら「そこで子供が転んで爆弾投げ出すとかしても良いじゃん!」とか思うしね。否応なしに周囲の人が巻き添えになったり、あと交通渋滞も当然説得力が生まれたりと、ホントうまいなーと思いました。

あとは水族館のシーンね。もしかしてパトレイバーのアレってこれですか? とか思い始めたら魚の後鳥が出てきて最後は犬のお出ましだし、あー確かにこれはオマージュでもおかしくないなーとは思いましたがどーなんだ。さすがにシーンとしての記憶は薄れているのでそのうち気をつけて見直すか……

 

救命艇

 

救命艇(字幕版)

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  • タルーラ・バンクヘッド
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ヒッチコックこんなにプライムに入ってたっけ? と言うくらい大量に入っていたのでラッキーとガツガツ見始めたのだった。いやーヒッチコック面白いね。こちらに気構えが要らないから雑に見て雑に面白くてとても良いわ。ドイツの兵士が引き上げられて船に走る緊張感という「うおーさすがヒッチコックのサスペンスや! つよい!」という枠組みで強力に話が進むのだけれども、しかしまあ戦時中の映画ってことでドイツ人に容赦ねーストーリー展開で思わず笑ってしまう。このフォーマットでドイツ人を悪人として書けちゃうのはある意味すごいよなー戦時中ってことなんだろーなー。

あと面白いのは壊疽した足を切られる直前のシーンでみんなに話しかけるところで、ちょいうざがられた感じもあったおっさんがみんなから同情で優しくされるのがもう最高にいいですね。ああいうなんとも言えない空気感が出てくるのってなんであんなにすごく良く感じるんだろうなー。素晴らしいなー。

あとタルラー・バンクヘッドがとてもいいですね。43年の映画だから41過ぎくらい? この耐ミグでアップをガンガンやって化粧にこだわる女性で……というのがまた大変味があるなあと思いました。

コードネームU.N.C.L.E.

 

コードネームU.N.C.L.E. [Blu-ray]

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  • ヘンリー・カビル, アーミー・ハマー, ヒュー・グラント, エリザベス・デビッキ
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あー、これリメイクなのね。なんか色々情報が省略されている感じがあるなーと思ったら納得。でもってその情報の省略がめんどいところをアウトソースしているというか、良い方向性に生きてるっぽいのが面白いなーと思う。良いリメイク。

しかしガイ・リッチーならまあこのくらいはやって貰わないと駄目だよねえという感じで、あーはいはい安心安心という感じで終始見ていられました。ワイン晩餐のところとか、あと拷問機械の炎上のところとか、わざとらしさが2週くらい回ってギャグになっているのも、まあどうしようもないかんじで良いのではないでしょうか。上着が焼かれるのは気が利いているなーと思った。

ストーリーは女性スパイももう良いかげん大体バレバレだし、カーチェイスへの繋ぎで海に逃がすのをスルーするのも雑だし、まあ色々ツッコみどころはあるけれども、そこらへんどーでも良いように作ってあるから良いよなあ。アジトへの突入シーンを分割でえいっと割り切っちゃうのはうーんすごいなーと思った。あと省略で言うと、短いスパンで時間を前後させてなおかつそれが適切な情報量に収まっているあの編集もすごいよなー。なかなかああいうレベルで情報伝達している例ってないよね。

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札

 

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 [Blu-ray]

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  • 発売日: 2016/04/02
  • メディア: Blu-ray
 

んあー? そんなにラストの演説って感動的だった? なんか自分はめっちゃ白けてしまったんだけど。いやグググーッと気持ちが乗ってればそりゃ行けるのかもしれないけどさー、正直「ニコール・キッドマンがこの年齢でこのセルジオ・レオーネバリのクソアップってよーやるわ」みたいな気持ちが先に出すぎてて、話の内容頭の中に入ってこなかったよ。いやいやそこまで言うのは冗談だけどさ。

最初と最後が映画撮影の様子で挟まれていて、それが彼女の役者としてのアイデンティティを示している訳だろうけど、はっきり言ってそれでいーのかわからんなー。まあ自分事前にちょうどドキュメンタリーを見ていたからかもしれないけれども、グレース・ケリーって父親に対するコンプレックスがめっちゃあった印象があって、なんかもうその呪いにずーっと囚われているようにしか思えなかったわ。そういやヒッチコックもパパみたいな役割だし、あの神父さんも父親代わりだよね。そういう役柄が印象深い割には夫とか家族とか全然印象に残らんのだけどそこら辺もやっぱり演出なのかしらねえ。ドキュメンタリーじゃホームビデオで家族を大事にしていた印象が結構あったからなおさらなのであった。

あ、でもモナコ公国の政治的立ち位置みたいなのはとても面白かったです。そうかー小国の外交的立場ってこんなかーとか、あとドゴールってそんなことしてくんのーとか。

 

マ・アナンド・シーラ: その真の姿

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うーん、なんじゃろなーこれ……「ワイルド・ワイルド・カントリー」が公開された後の状況を描いているワケだけれども、なかなかどう捕らえたら良いのかがよくわからんドキュメンタリーであった。いやもちろん人間なんだからどう捕らるのか一元的に見るのは危険、というのはシーラ自身の主張ではあるのだろうけれども、しかし出所してからスイスで障害者の介護施設に勤めているという現在の状況がそもそも結構飛躍しすぎてて、一体どうやって捕らえれば良いのかわからーんというのが正直な所。いやまあそういう空白をすっ飛ばして過去の悪のシンボルとしてのシーラを引っ張り出そうとするマスコミに対するカウンター、みたいな話のつくりではあろーけどさ。っていうかこのドキュメンタリーの編集そのものが、過去のシーラの悪としての状況を物語として強調する編集にはなっているよね。

その間の空白を埋めたりしないのは、まあ意図したモノなのかしらねえ。だから途中に父親との関係性とかがスッと入ってくると、あーうんそこら辺の家族とのしがらみとかそう言うので人間性を知りたいんだよなーみたいな風には思ったのだった。

ゲームチェンジャー: スポーツ栄養学の真実

https://www.netflix.com/title/81157840

うーんこの菜食で勃起力アップするという検証の圧倒的な説得力……男らしさがどーとかこーとか散々言ってたけど、このエピソード入れておけばもう完璧に論証できちゃうやつでしょこれ。後で言い訳じみた感じで「厳密に科学的ではない」みたいに言い訳してたような気もするけど、だったらそこちゃんと厳密に検証してくれよーと思う。まあ血液の質が問題なら、海綿体がポイントとなるチンコの勃起が大きく左右されるのは当然だよなーという納得感はある。それにしてもシュワルツェネッガー出してくるのはもう圧倒的説得力でズルいとは思いますね……

しかしまあ書かれていることはだいたい至極尤もっぽくきこえるんけれども、だったらスポーツの世界で菜食主義がメインじゃないの? というのが一番大きな疑問。今のプロスポーツ選手ってきちんとそこまで知識を入れて自分の肉体をコントロールしているイメージがめっちゃあるんだけれども。余りに菜食主義のデメリットが描かれてなさ過ぎで、なんか情報が操作されているんじゃない? という疑問は正直あります。

あとまあ途中で出て来る料理がすげー美味しそうに見えてしまって困るよなー。どれだけ手間暇かかってるのかコストがかかっているのかはわからんけれども、アレが食えるならそりゃ肉食要らないか、みたいに見えてしまう。