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ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

プラダを着た悪魔

 

メリル・ストリープさすが。ファッション題材にされただけで、背筋が伸びる映画だなあ。

だがしかし、この映画かなりイージーモードというか、主人公の基本スペックの高さに依拠した話でありまして、それはそれでなんかこう納得のいかないものを感じてしまいます。いや映画全体で言うと当然スタイリストとかそういうファッションの専門家がバチッと監修キメてるんでございましょうが、にしても主人公がファッションについて学ぶ描写が全く皆無なのに突然ファッションに目覚めてしまってそれ本当に良いんですかね。冒頭の「色」の指摘のシーンでバチーンと一発ジャンルにおける教養をぶちかますのは大変に素晴らしいと思うのですが、主人公が一般人視点からその教養をキャッチアップしていく様子がスコーンと抜けてるのははっきり「俺も本気出せば」方式で基本的には不愉快だなあ。パリに行くことを選択する下りのタクシーとかは明らかにストーリーをイージーな方に決定づけてるし、最後にそれを「選択した」とか言わせんなら、それより彼と電話どっちを取るのシーンでのあの瞬間こそ決定的なものとして捉えさせるべきでしょう。それが何でパリでアバンチュールして戻ってきて復縁としちゃってんのかマジで意味がわからない。

まあそういうストーリーテリングのためには、パンピーの視聴者にはファッションと適切な距離を保って欲しい、という判断があったのかもしれないけど。でもね、ファッションという価値観の持つ偉大さについての尊敬を描かず共有させずにストーリーを進めて、「仕事人間」という側面からしか決断を価値判断させてもらえないエンディングは、ジャンル映画としてはっきりどうなのかなーと疑問を抱きます。