ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

とんかつDJアゲ太郎

 

んー面白い。最初はただの駄洒落の出落ちなのかなーと思ったけれども、序盤はDJ文化をきっちり紹介する教養漫画みたいな体で、中盤以降仲間に対するストーリーを織り交ぜつつ、後半は家族だの歴史だののバックストーリーでガン! と骨太のお話を見せるという構成になっていて、うーんこれやっぱりスゲーちゃんとしてるぞ。なんかふつーに全編おもしろくてびっくりしてしまった。

それぞれエピソードがちゃんとできていて心地よいのだけれども、父親兄弟の話は多層の物語を絡めつつ最後にちゃんと和解の話になっていて素晴らしいなーと思った。出来事一つひとつはベタだけれども、そのベタさがきちんと大きなストーリーを形作っていて本当に偉い!

最終巻なんかはラストランって感じでとんでもないことがサクサクできちゃっていくわけだけれども、それまできっちりキャラを固め場を固め歴史を固めしたおかげで、なんかものすごく気持ちよく読むことができました。最後の最後まで主人公自身が前に出るのではなくて、周囲の人間がアガっていく様子を描いているのも大変クレバーって感じだよなー。