ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

墨攻

 

墨攻 [DVD]

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うーん久々にひでえ映画をみたなあ。

もちろん元のマンガは好きで、更に言えばその原作になった小説もすげー好きだったってのはある。あるけどさ、この映画はそれ以前に映画になってないよね。

オープニングの状況説明がまず下手過ぎて何をどういう風に見せたいのかサッパリ。主人公がどんな立場で城へとやってくるのか、それを王族はどう迎えるのか、村人は何を感じるのかみたいなのが全くない。主人公がたったあれだけの演説で村人の心を掴むとか、何かの冗談かと思っちゃったよ。

全編を通じてそういう「このキャラクターをどのように見せたいか」という意志が見当たらず、映像は単に起こった出来事の事実を説明するだけのもんだから、本当に話が平べったく見える。ストーリーの枠組みが二転三転するのもその感じを助長させてて、正直何がやりたい話なのか全然わからない。ひどい。

あと反面教師的に情緒を見せるショットが大事だというのもすごくよくわかった。シーンが変わるところでも、いきなりキャラクターのアップなんかのショットで入るもんで、緩急が全然ついてない。

指揮官同士の一対一もその直後に殺し合いしたらなんの意味があったのかサッパリだし、その後の水中シーンにいたってはもうワケのわからなさが極まってるっつーか……なんであそこをクライマックスに持ってきたんだろう?