モリコーネの主題歌が流れた時点でこの映画勝ちじゃねーか。ストーリーとか辻褄とかキャラクターとか置き去りにしてまず圧倒的に主題歌が強い。強すぎる。なんなんだろうなーモリコーネの圧倒的滾り力。問答無用で血圧が上がる。すごい。
ある種のバディものの形式で話が進んでいくわけだけれども、おバカな方がなかなか憎めない。バカな主人公がもっとバカだった頃……という導入は、最高に興味を惹く導入だよなあ。ラストを見終えて振り返ると、冒頭でアレだけ女優を走らせて引っ張った挙げ句対立の原因はそんなんかーい! みたいな感じもしなくもないけれども、まあマカロニなんてハッタリにハッタリを重ねてナンボなわけで。ストーリーもわりとしっちゃかめっちゃかで「なんでそっち側に着くの?」みたいなところは正直よーわからんけれども、「やっちまおうぜ!」とカメラに向かってスローモーションで駆け出されてもうみんなチャラにしてしまうのだった。でもそれが成立するのってやっぱモリコーネの力がでかいよな、うん。
あとなんかよくわからんのは革命。セルジオ・レオーネの『夕陽のギャングたち』でも革命が重要なモチーフになっていたけど、この頃のイタリアってそんなに革命が求められていた時代だったのかしら。