人物が入れ替わって、なるほどこうやってストーリーを進めていくのね。思った以上にスムーズに主役交代に馴染めたので、役作りちゃんとしてるんだなーと感心させられる。でも、ヘレナ・ボナム＝カーターはちょっとインパクトあり過ぎません？ 青年期のマーガレット王女、がんばってはいたと思うんだけれども、後ろにこの役者さんが控えていると、なんかもうその繋ぎにしか思えなくなってしまったよ。いや、同じ線で芝居をしていたのはわかる、わかるんだけどさー、やっぱこう、役者のイメージが強力でさあ……
色々面白いエピソードはあり、例えばジョンソン大統領の描き方とか辛辣で笑っちゃうなーと思うけれども、出色はアポロの回だよねえ。シリーズの最初から、男女の世界観の違いというか、有害な男性性を大きなテーマにしていたシリーズではあるけれども、ロケットと信仰の対比でそこら辺を描くとはなかなかシャレているなーと思った。
いやまあでも、ちょっと回収の仕方が頭でっかちな気はしたかなあ。中年の危機を認めるべき話なのは最初からわかっているわけで、予定調和に感じてしまったのだ。どうやって自分に向き合うきっかけを掴んだか、みたいな所がもう少し納得感あった方が良かったのになあ。
