ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

パリの恋人

 

パリの恋人 (字幕版)

パリの恋人 (字幕版)

  • オードリー・ヘプバーン
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オードリー・ヘプバーンは相変わらず超美しいんだけどさ、この話って本当にいい話なんですかね? ってか本屋で真面目に働いてた女性を、彼女の興味をエサにパリに連れ出して、挙げ句その憧れの教授を最低の男として描写するこの脚本の作意ひどくない? 女はファッションを目指すことによって幸せになれるみたいな定型がちょっと強すぎる……そもそも、恋愛パートが雑すぎるというか、急に本屋でキスして恋が始まるみたいな定型が本当にきつい。さらに言えばこの主演の年の差20あるわけでしょ。いやー、こういうハリウッドの価値観が良いものとして流通していて、それを見る人の価値観に影響を与えてたんだなーって感じがすごくする。あの教会のシーンのおぞましさったらなかったよ……

オードリーのミュージカルシーンもなかなか良くて、このビジュでこれだけミュージカルできたらそりゃまあスターになりますわね、と思った。でも俺はこの映画のファッションの良さってあんまりよくわかんなかったというか、書店の店員の方が魅力的に思えちゃったけどなー。「マイ・フェア・レディ」の衣装とかはバチバチに決まってた感じがしたんだけど、今回は全然ピンとこない。趣味の問題なのかしら。

馬鹿まるだし

 

山田洋次の映画なのか……ハナ肇ってこういう役柄で主演をやってたのね。なるほど「馬鹿」シリーズなんてのがあったのか。この時代の邦画全然わかんねぇなあ。

任侠もののパロディというか、ちょっとオフビートな感じで、なるほど確かに山田洋次っぽいなあという感じもする。任侠ものがガンガン創られている時代だろうし、そのタイミングでこのちょっとズレた感じの男の生き様を映画にするのは、企画としての納得感があるなー。『無法松の一生』が出てきてまあそういう話よねーと思った。っつーか、これ『無法松の一生』見てると見てないとで全然理解度が違う気がするな。多少は触れといて良かったぜ……

あとはちゃんと地域の選挙の話であるのが言われてみれば納得なんだけど、今は全然ない感覚だよなあ。地域の顔役がこういうレベルでフィクサーをやってて、鳥羽の面倒を見たり町長の後ろ盾になってたり、そりゃまあそうなんだろうけれども実態がイマイチピンと来ないもんで、こういう地方都市でやられると「あーこういうことか」という感覚がある。そしてまあ、工場と労働運動の絡みもだいぶ説得力があった時代ってことだよなー。いやー、こういう時代をこういう視点で映画に残しておく山田洋次はやっぱりすごいな。

ランニングマン

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エドガー・ライトがスティーブン・キング原作をやるのかー! と思って早速見に行きました。

いやー、原作は見てないし『バトルランナー』も未見なんだけれども、どのくらい差違があるんだろ? ディープフェイクが余裕で作れちゃう今の時代にまあバッチリタイミングが合った内容ですよねえ。エドガー・ライトがこういう角度で映画を撮るとは思ってなかったからちょっと意外だった。

まあしかし、映画の内容は正しくB級っぽさに溢れていて、キング原作の映画の中では一番しっくりきたかも。もちろん一番好きなのは『シャイニング』なんだけど、アレはキング原作って感じがしないというか……この小説家って、社会への洞察とか、内容の深みとか、そういうのからはかけ離れて、とにかく表面上の恐怖とか面白さとかでストーリーを進めて貰った方が、映画としてはしっくりくる感じがする。貧富の差違がある世界です! 悪者はこんなにわかりやすく悪いことします! 変なババアが出てきます! みたいなだけでもう全然楽しく、そこら辺をエドガー・ライトは上手いこと映画化しているような気がする。

あとまあ、政治家が全然出てこないのもいかにも今っぽいなーとは思う。あらゆる理屈が経済原理に支配されており、それが全く違和感ないんだもんなあ。一方で、レジスタンス側への信頼には、「あーやっぱりそういう文化なんだなあ」と思いちょっと羨ましくなる一方で、しかしホントにそっち側の描き方はそのままでいいのか? 今の時代だとちょっと絵空事っぽくない? という風に思わなくもない。

フライングハイ

 

『裸の銃を持つ男』の監督なのか。なるほど納得。

しかしそんなにパロディがある映画なのか。そこそこ映画は見てるつもりだけど、さすがにちょっとわからんな……『大空港』くらいは見ておくべきなんだろうけど。あ、でも『ジョーズ』はさすがにわかります! そりゃそうだ。

とはいえ、元ネタがわからないと楽しめない系の内容ではなくて、しょーもないギャグを楽しむことは全然できたので良かった。ってかこういうコメディの中ではかなり愉快なシーンがあった気がする。しょーもないギャグを繰り出す勇気をもらえるよね。キャビンアテンダントが空気を膨らますシーンとか、まあベタだけど笑っちゃうよなあ。

あと回想とか視点の転換もあるけれど、基本的に飛行機の中だけで一本作っちゃうのはなんか凄いなあと思った。予算の関係とか含めた逆算なのだろうけれども、思い返してみれば展開らしい展開もそんなになく、それでよくもまあ一本退屈せずに見れたなあって。

あと印象に残るのはキャットファイトです。ああいう女性同士のつかみ合いって結構あるけれども、そのなかでも印象に残る激しさと過剰さだったと思いました。シチュエーションもいいんだけどね。

夢のチョコレート工場

 

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『チャーリーとチョコレート工場』を見たのは公開当時なんでさすがに記憶が薄く、あれってどこまでこの映画と似てるんだっけ? 『2001年宇宙の旅』のパロディがあったのは覚えてて、あーあそこはこのシーンを参照してんのね、ってのはあったけど。もともと映画の内容忘れがちな人間だけれども、こんなヘンテコな話だっけ? というのは思わなくもない。まあ、アレってジョニー・デップと踊るウンパルンパの印象が強すぎたからなあ。

この映画もまあ変な映画なのはわかるんだけれども、その変な加減が荒削りでそこが逆に面白い感じはある。そもそもあのお菓子ゾーンの造形が全然おいしそうに見えないのビックリする。あれ、当時の子どもは「おいしそう! 食べたい!」って思ったんだろうか。

あとラストもすげー投げっぱなしでビックリするな。前半とオチがあるから、道徳の側面がある映画のように思えるけれども、やっぱ中盤の展開が変。道徳的な結末にする話なら、途中もうちょっとこう色々やりようがあったんじゃ? と思ってしまう。珍奇なものを見てお菓子の誘惑に耐えるだけだし、脱落した子どもと主人公がやってることってそんなに変わらんしなー。とってつけたオチのように思えてしまうぜ。

TAG タグ

 

TAG タグ(字幕版)

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  • ジェレミー・レナー
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事実を元にした映画、って時点で事実の方が面白いに決まっている題材だよなあこれは。おにごっこなんて当事者だからこそ面白いゲームで、周囲の人間からすればなかなかその面白味がわからんような……いやまあ「逃走中」みたいに逃げることをそのままエンターテインメントにする方法もないわけじゃないだろうけど、この鬼ごっこの場合はそこに賞金だのなんだのがかかっていないこと自体がポイントなんだろうし。

この主役をこの位置に置いた時点で、アクションでハラハラドキドキさせる話にもなろうはずがないわけで、じゃあ何を面白がるの? となるとちょっとわからんなあ。オッサンにもなって鬼ごっこをすることそのものがコメディに見える? というと別にそんなことはない。たくさんの謎ルールはちゃんと機能すれば面白いんだろうけれども、それもそんなに気の利いた感じじゃない。だからもう若くはないことをテーマにするのはわかるんだけれども、しかしさすがにちょっと話の作りがベタベタすぎて乗れない。

退屈なわけじゃないんだけれども、もっとこう、鬼ごっこがどんな意味を持つの? みたいなところが見えてくる話でも良かったんじゃないかしらね。

海底47m

 

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  • クレア・ホルト
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あんまり設定が生きているようには思えないなー。

シチュエーション的にかなり打てる手が少なくて、「これってどうやってこっから先展開するの?」というのがかなりポイントだと思うんだけれども、その疑問に答えるだけの展開があったようには思えないよねえ。もちろん、時間を埋めるだけの出来事はあるんだけれども、それがクライマックスに向けて盛り上がる展開になっていないのがキツい。ケガのような失敗で大きな不利を負ってしまう、というのがそもそもそんなに生きてないのがアレなんだけれども、一方で成功側で「これがあるからこう展開する!」ってのも少ないのがキツいんだよなあ。潜水病の扱いの適当さもあって、んじゃ最初っからそうすりゃ良いじゃん! みたいな気持ちになりがちである。

あと例のミスリードもあんまり機能してないというか、それってマジで夢オチなんだから、そこで時間を埋めるだけの意味を求めちゃうわけじゃないですか。それがもうちょい象徴的な意味と結びついてないとダメだよなー。ってかこの映画の「サメ」の存在感ってかなり独特だし、一方的に暴力的ってわけでもないので、むしろその象徴で作品がちゃんと読み解けないとダメな感じもしてきたな……