ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

バンブルビー

 

Bumblebee

Bumblebee

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: Paramount
  • 発売日: 2019/05/02
  • メディア: Blu-ray
 

最初の後ろ向きのポスターがすげーとかTwitterで話題になってたような気もするけれど、まあ案の定雰囲気だけであんまり良くないポスターだったよなー。80年代? の懐かしポップで会話するってアイディアは抜群に冴えていると思うけど、しかし音楽ってセンスよく使わないと「あーあ」ってなっちゃうよね。小物他で一生懸命当時の雰囲気出そうとはしてるのだろうけど、あんまり生きているように思えないのは自分が80年代って時代の意味合いを捉え損ねているからなのかしら? あー、確かにわざわざあんなレトロな感じでバンブルビーを描いているのだから、大量消費社会とかとの兼ね合いで見るべきなのかしら? あるいは冷戦とか?

でもそもそも主人公と車の関係性みたいなところもよくわかってないのよねー。女の子がメカを弄るのって男性的な視点で共感を持って見られる他のメリットがどこにあるんじゃろ。あー、過程を持つ母親に対して、自立して男勝りで恋愛でも主導権を持つという強い女性ってイメージ? しかしなあ、結局は父親との絆を回復するという家族へのこだわりがベースだよなあ。男の子が車を持つことで女性と恋愛関係を結べるという劇的な関係に対して、やっぱりちょっと構造が弱いように感じるのだった。

あ、映画としてはいちいち順繰りで結構タルめですが、クライマックスが本当に辛いですね。わざわざ車で連れてきておいてゴミ箱に隠れろとか、主人公が機能しないのを完璧に予告しちゃっててアレ。せめて狭い地下に……みたいな役割の差別化ができてれば良いのだろうけれども、あの塔で生身のヒロインをアクションさせるのはちょっとさすがに無理があるでしょう。飛び込みさせたいのはわかるけどさー。

 

ジャックは一体何をした?

www.netflix.com

もーなんなんだよデヴィッド・リンチ。こういうのにどうやって反応したらいいのかわかんねーよ。ってかなんでこういうスタイルの映画が世の中に流通できんだろうなーとかそういう方面の方が気になっちゃうよ。ってかジャックは何をしたんだよ。なんで歌い出すんだよ。なんなんだよあのオチは。ってかもうちょいちゃんと合成しろよ。

というふうに反応するのが果たして良いことなのかどーなのかもわからん。まあなんか笑ってしまうのは確かにそのとーりなんだけど、他人には絶対薦めない類のやつだよなー。感想を書くのにもマジで困ってるし。うーむ……

バンクシーを盗んだ男

 

バンクシーを盗んだ男 [DVD]

バンクシーを盗んだ男 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2019/02/06
  • メディア: DVD
 

バンクシー周りの作品はそこそこ掘っているのだけれども、これはパレスチナに焦点を当てている。

さすがにコレだけ色々漁るとストリートアートの文脈みたいなのもだいぶ見えてくる。『セービング・バンクシー』なんかでも結構触れられていたテーマだけれども、これはパレスチナを舞台にしているだけあって、資本主義とアートの関係みたいなのがより強烈に示される感じですね。

パレスチナ側の人間がどう思っているか、という価値観が強烈に示されているのは大変面白くて、バンクシーがパレスチナにストリートアートを描いたことが、現地住民からしてみれば西洋的価値観の押しつけであり、一過性のブームにしか過ぎない、みたいな観点があったことには大変ハッとさせられますね。グローバルなメディア戦争の道具として利用されただけで、ある意味文化の植民地支配にしか過ぎないのでは? みたいなことすら考えさせられる。地元のライターの視点が取り上げられているのは、大変意味があることだなあと思いました。しかしだからこそバンクシーはホテルをつくったのだなあ、というのにも大納得。

あとまあ『ザ・スクエア』を観た直後だとか最近のTwitterにしんどさを感じているからとか色々あるんですけれども、ストリートアートみたいな現状の法律から逸脱した表現が社会の上で機能する役割についても考えさせられますね。パイレーツラジオとか思い出しますはい。

ザ・スクエア 思いやりの聖域

 

ザ・スクエア 思いやりの聖域 [Blu-ray]

ザ・スクエア 思いやりの聖域 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2018/11/02
  • メディア: Blu-ray
 

ちょーおもしれー。なにこれ。なにこの吸引力。なんなのまじで。明らかに今見るべき映画って感じで、フィクションでこんなにも現実に直で問題提起できるなんて思っておらず、いやーすげーなーとひたすら感服した。アートと金の問題とか、表現の自由の問題を、こんなにスマートに激烈に描くことができるんだなあ。決して派手なことは起こっていないのに、ひとつひとつのエピソードが視聴者に「あなたならどうする」を迫ってきてヤバい。なんでこんなに意識を引きつけられるのか。俺がちょっと共感しすぎているのかしら。

映画はしんどいほどに直接的に倫理に対する問いかけを投げていて、主人公は明確に過ちを繰り返すのだけれども、それは人間として避け得ない過ちであり、そして彼はその過ちを認めようと必死に藻掻く。だから物語としては彼の行為が報われて欲しいのだけれども、物語はやはり明確な善悪を与えてはくれない。映画を見終わった後自分たちはポーンと宙に放り投げられる。悪意が拡散して子供の家族は傷ついたままで物乞いは小銭をねだり続ける世界の中で、自分の小さな良心を慰めたことで世界が許してくれるなんて安易な結末はなく、しかしそれでも私たちは小さな良心に従って、過ちを繰り返しながら、生きていかなければならない、そんなかんじ。

チェルノブイリ・ハート

 

一応日本の映画が一本になっているのだろうか。2004年のアカデミー賞とってるドキュメンタリーなのね。

趣向としては明快で、放射能の影響で奇形になった子供達をガンガン映像で出して行ってショックを与えるやり口よね。あの映像を見せられたらショックすぎてちょっと他になにも頭に入ってこないというか……たぶんそれで目的は達成している感じ。逆にそれを直接そのままプロパガンダに結びつけないのが救い……とか思ったけど、あー、一応コレアメリカ万歳なところにもってはいってたか。いやしかし確かにアメリカの助力ってのは現地の人にとってはすげーありがたいことだろうしなあ。

しかしそのなんだ、日本人に対する謎のポエムが出てくるのはなんだかなーって感じである。本編であんだけドギツイものを見せておきながら、東日本大震災を念頭にあんなポエムを載せられても、うーんだいぶお花畑感を感じてしまうな……というのは正直ある。いや制作者は本気でやってるのかもしれないけどさー、チェルノブイリの出来事とは周囲の被害の程度が違うし、むしろ正確に被害を把握して適切に恐れよう、という意識が強いから、どーもこう反感を抱いてしまうよなあ。

社会運動が感情に訴えることを求められるのはわかるんだが……うーん。

ソロモン・マシャング: 解放の闘士

www.netflix.com

うーん映画としては大分厳しい。いやまあ、本当にどーでもいい負傷のところをOPに持って来ちゃった段階で「あちゃー」とは思ってたけどねー。序盤の編集も色々やりたいのはわかるんだけどだいぶガチャガチャしちゃってるし、それぞれのキャラクターの描き方もうーんってかんじ。恋人とかとの関係がぜんぜんわからーん。それに輪をかけて社会の状況が理解できないもんだから、うーん、これは知ってる人とか親近感持ってる人向けの映画だなーという感じである。もうちょっとそこら辺丁寧でもいいんじゃないかなー。

あと本当に良くわかんないのは主人公がなんでこの映画の主人公務めるくらいになっちゃったかなんだよなー。だって本を熟読してただけでしょ基本的には。玉ねぎ食わされると人権運動するだけの説得力が生まれるとは自分到底思えない。殉職者となる前のステップで全然カリスマを感じないものだから、ラストの演説も「いやまあそうなんだろうけど……」って感じで大分しんどい。もちろん現実にいる人物がモデルなので、もうちょい厳粛な気持ちで受け止めなきゃならないやつなんだろーけど、いやはや母親とか恋人まで用意して泣かせる画を撮っちゃうその編集のまずさに、見てる方の感情がついてこないっていうか白けてしまうというか……

コカ・コーラとのエピソードもいかにも悲劇にするぞ! って感じだったし、訓練パートもいまいち背景が見えないし、うーん……大分厳しい映画であった。

ビューティフル・ルーザーズ

 

ビューティフル・ルーザーズ スペシャル・エディション [DVD]

ビューティフル・ルーザーズ スペシャル・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2009/04/24
  • メディア: DVD
 

文脈がわからんので全然面白くない。それが現代アートなのかしら? グラフィティというか、ヒップホップというか、まあそういう文化がそれまでの文脈を無視して……みたいなところに意味があるという理屈はまあわかるんだけど、しかしそれってほんとにある種の子供の落書きみたいなもので、同時代の文脈を知っているからこそ「わかるわー」ってなるのであり、このくらい時代が経ってる状態でこの作品を見ると「うーんどこにも自分を投影する文脈を見つけられず参るなあ……」ってなる。参ったぜ。いやせめて映画という形で語られるからには、歴史の中に楔を打ったというその文脈とかストーリーをもうちょいわかりやすく示して欲しかったなあ……

とはいえディテールは面白く、あーそうかーホーボーとかちゃんと追っかけるんだなあとかスケボーが文化にこうやって接続されるのかーとか、あともちろん商業主義との接続の部分とか、そういう空気感はなかなか面白く味わうことができました。

しかし「日本で大々的なプロモーションが行われた」ってのは全然知らなくて、その知らなさに逆にビビった。ちらっとネットで探してもヒットしなくて、うーんちょっと成功している感じはしないよなあ、と思いました。