ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

チャイルド・プレイ2

 

チャイルド・プレイ2 [Blu-ray]

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1の脚本が意外と良くて驚いたけど、2のどーしょーもなさはまあ期待通りのどーしょーもなさで、かえって安堵してしまうのだった。アレだけやっておいてどーしょーもない理由でサクッと人形は復活するし、子ども以外の関連性は全く消えちゃうし。序盤の里親家で「どうしてみんな信じてくれないんだ!?」展開はベタだけどまあまあ演出できている。けどあそこ、作品の都合で舐めプしてるから間に合わなかったという言い訳できない展開になっているので、さすがにちょっとどうかと思うよなあ。

極めつけはクライマックスの工場パートで、何だよあの面白工場! と最初は面食らったけど、ラストになってようやくこの作品、チャッキーをどうやって壊すかを楽しむ作品なんだなーとに気づかされる。そうだよねーあの工場、主人公たちを危機に追い込むというには明るい感じだし、むしろチャッキーを痛めつける様々なバリエーションが用意された舞台って考えた方がいいよね。しかしあの千手観音作成装置の意味不明さは笑う。なんでそんなわざわざピラミッド登らせるのか。あと地味に隣の部屋に入った全裸人形が服着て帰ってくる辺りの手抜き感も好き。

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア

 

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』 [Blu-ray]

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』 [Blu-ray]

 

のっけからなかなかチャーミングな入りで、モキュメンタリー形式って色々見てきたけどこういうフィクションであることを強烈に意識させるやり方もありなんだなー。モキュメンタリーとして虚構/現実の間で何かしらやると言うよりは、異なる世界を垣間見るドキュメンタリーという「パロディ」を行っているって認識なんだろうけどね。まあそれにしたってすげー気が利いていて、いちいちヴァンパイアのルールを律儀に守って生活を語っていく映像に釘付け。6月の6時とかまだ外に出ちゃ危ないじゃん! とか本気で心配しちゃいましたがニュージーランドは南半球だから全然余裕か。

しかしこのフィクションとノンフィクションのさじ加減が絶妙で、途中自分すっかりカメラクルーのことを忘れていた。ダンスパーティーでは面食らっちゃったし満月ドタバタでは大変ビックリした。モンスターならカメラ構えられててもまあ普通かとかなんとなく思わせちゃうのズルい。

という感じでだいぶ掴みはオッケーで、んじゃあそこで何を語るの? という問題にタダの人間の友人で答えたのには爆笑した。なんでその展開にしようと思ったのかマジで謎。だがその謎さが奇妙なリアリティになっているよなー、とか思ってたら突然劇的にワーッとやってガーッとなってハッピーエンドでついでに想い人の伏線も雑に回収。いやー、チャーミング。それが許される特異な時空を発生させた時点で大勝利だよなあ。

バレット

 

バレット [DVD]

バレット [DVD]

 

どーしょーもない犯罪映画ですね。ってかライバルの裏切りで敵のボスが呆気なく殺されたのにはもう失笑をするしかなかった。いや、それまでも松葉杖を両脇に抱えてヨロヨロ移動する描写とか、「コイツ全然ボスとしての貫禄ないよな……」ってすげえ疑問だったけどさあ、だからってあんなあっさり間抜けに死ぬか普通? あれってギャグ? いやギャグだよねたぶん。そんな危険人物を身近に置いておくような間抜けってことで笑わせるシーンであって欲しいですマジで。

韓国系の刑事も、まあ人を殺せないって設定だからしょうがないのかもしれないけど、あまりに見せ場がなさ過ぎて笑うしかないよなあ。彼の有能さってほとんどテレフォンサポートのおかげでしょ? そうか拷問シーンでなんとなく流れで心理学が敗北を喫したあの展開にちゃんと笑っていかなければならないのか。やっときた見せ場で突然落下死して服を投げ捨て被せするあそこも笑いどころだったんだね! いやあ、ちょっと高度な笑い過ぎてついていけないでした……

にしても、戦闘シーンが雑だなあ。細かいカット割りで早回しでズーム! はい次! ズーム! はい次! いくらスタローンの動きがしんどくなってきたからって、さすがに芸がなさ過ぎではないだろうか。

ネイキッド

www.netflix.com

『ハングオーバー!!!』と『恋はデジャ・ブ』を足して5くらいで割った感じ。最初から着地点は全然高望みしてなくて、とりあえず結婚前夜のタイムリミットで記憶を無くしてちょっとミステリにしときゃ良いんじゃね? とか、あとループを繰り返す中で色んな人と仲良くなったり上達したらいいんじゃね? とか、挙げ句ループからの脱出もまあ結婚式なんだしそういう理屈でオッケーでしょみたいなちょー舐め切った態度で構成されており、まあ作品作りの態度としてこういうのもナシじゃないよなー志は低いけど。でもNetflixはこういう雑な作品を映画カテゴリでガンガン押してくんのはマジでどーなのと思う。ホントに独占コンテンツは善し悪しだぜ……ってこれは映画一般でもそんな変わらんことなのか? 市場がそんなに関係ないからこそ冒険的な企画が出て欲しいもんだけど閑話休題。

とにかく作品としては軽いコメディーで黒人が全裸で何度も走る、というそれで全部言い表せるような内容で、それで楽しめる人は楽しめるんじゃないでしょうか。オレはこれっぽっちも笑えなかったけどそれはたぶん文化的差違とかもでかいだろーしね。

にしてもなー、あれだけ大事だとか言っていたダンスシーンの高揚感のなさにはマジでガックリきたわ。なんなのあのテキトーなダンスの見せ方。カメラ動かしたら後はテキトーに撮ってもオッケーって感じ。ないわー。

世界の果ての通学路

 

世界の果ての通学路 Blu-ray

世界の果ての通学路 Blu-ray

 

冒頭で突然父親が伝える通学路で「象に気をつけろ」ってのが最高。笑いが止まらない。この映画はその台詞ひとつでオレの記憶に永遠に刻まれるだろう。いやだってこんな地味な題材でどんな作品を撮るんだろうなー、ああ異文化を見る感じねしかしどんなアクシデントが? とか思ったら父が真顔で伝える「象に気をつけろ」ってもうこれ以上なく的確にこの映画のテーマを示していてあまりの的確さにコレ笑うしかないでしょ。大爆笑。

ドキュメンタリー? と思いきや結構アングルとか作ってあってアクシデントもこれ創作なのかなーというところで結構ゲンナリしてしまうのは正直ある。なんなんだろうなあこの感覚。もちろんそれぞれ国で普通にありえる光景をちょっくら誇張して語っただけなんだろうけど、しかしだったらもっと劇的にドラマにしてもらった方が心穏やかに見られるというか。わざわざインドの車椅子の子どもに脚本ありのドラマジ立てにするのって、逆に強度が弱くなってないですかね。なんでこんな形式にしたんだろう。

映画としては大した山があるでもなく、視点が切り替わるからなんとか最後まで観られるという感じで、いやあなんでこんな構成にしたのかはずっと引っかかった。文化的背景とか、あとなぜ教育が大事かをもう少し直接的にやるのかと思ったんだけど、むしろそこら辺は会えて迂回してボンヤリ描いている感じだったなあ。

出村文男 ハリウッドの武道家

 

The Real Miyagi

The Real Miyagi

 

Netflixで視聴。DVDに日本語あるかどうかはわからん。

まず何よりどんだけ「ベスト・キッド」に影響力があったのかと驚く。っていうかそれに尽きる。っていうかこの英題、「Miyagi」っていうだけで「あーあのキャラだな」ってのがわかるってことでしょ? いやー、すげえなあカラテキッド。そりゃまあしつこく続編も出るしリメイクもされるしパット・モリタの名前もなんとなく覚えてるわ。

次にビビるのが映画に出て来るそうそうたるメンバーで、ブルース・リーやチャック・ノリスは当然のことビリー・ブランクスが出てくるのに笑う。なんだよブートキャンプの人もこんな所に出て来んのかよ。すげー。リアルミヤギマジすげー。

カンフー映画ブームあたりでアジアへの色物的な物の見方があったのはバッチリ描かれてるけど、それが終戦のエピソードと直結して語られるとうおーきっついなーと思うよね。あまり意識してこなかったけど、敗戦して渡米して差別を受けての先にああいう映画があったんだなあと思うとちょっと見え方が変わるなあコレ。

あとはなあ、ここまで名人で先生をやってきた人間が、結婚しなかったことを老年に悔いているのはなんとも響くなあ。やっぱりそこは過ちだったっていうんだなあ。老年期の精力的な活動がそこら辺から裏打ちされるのも大変見所だと思いました。

新宿鮫5 炎蛹

 

炎蛹 新装版: 新宿鮫5 (光文社文庫)

炎蛹 新装版: 新宿鮫5 (光文社文庫)

 

毎回色んな趣好があることがようやくわかってきた本シリーズだけど、今回は放火魔と検疫と女装変態というおいおいさすがにどうなのという組み合わせなんだけどまあ面白いからしゃーないよね。女装変態なのは描写がトリッキーすぎてすぐにわかったのでもう少し引っ張っても良いのかなーとは思ったけどまあこのシリーズらしいといえばらしい。普通だったらもう少し丁寧にバックグラウンド説明してあげて、どんな内面であの反抗を行ったのか説明しちゃうよなあ。

あと毎回色んな組織で職業倫理に燃える人間を描き出すのが恒例ですが今回は検疫のおっさんで、あーあるあるって感じのいかにもな学者肌で大変良い。外国語ができて怖い物知らずででも聞き分けは良くて探究心豊富で、というまあ絵に描いたような良い研究者。もっと弱点書いてもバチはあたんねーんじゃねーかなーと思ったくらい。藪とかと意気投合しちゃってる辺りの描写は見ていて微笑ましいけど、オカマと仲良くなった辺りの下りは笑う。1度バーでドンパチ派手にやってるからこそ効いてくるキャラ立てだよなあ。

鮫島さんも突発的に大活躍しちゃって、トリッキーではあるけれどもなかなか楽しめました。