徹底して蒼井優のための映画であり、たぶん蒼井優を意図したとおりに描けているんだろうなと感じた。
脚本に感服。ひとつの嘘が日常を変えていく導入から、ふたりの視点が交差し合いながら語られる物語。時に離れ、時に交錯しながら、伏線を十全に張り、ミスリードも誘いながら、それぞれのクライマックスに向けて描かれる話の筋。男役に内面がないのは、こういう世界観であるからむしろ妥当か。
舞台を外した広末涼子に「パンチラ?」と訊かせてしまうのが、自分は冷静だという意思表示であるのなら、あれってむしろ逆効果じゃない? と思う。