実話を下敷きに……といわれたから後半の展開でドキドキしてしまったよ。そりゃまあ殺人事件をリアルには起こしていないよね。そうだよね。
なんかどっかで、フィクションは「道徳的に悪いことを」「悪いこととして描かなければならない」みたいなことを見かけたけれども、これって典型的に「そんなことはないよ」って映画になってるよなー。殺人事件みたいな明らかに悪いと視聴者側がわかっている展開については、別にそういうことをいわんでもこっちがわで価値判断はできるわけで。人を殺した人間がハッピーエンドになる話になっても別に構わんよなー、味わいだよなー、という感じ。多人格を用いて本当の自分らしさに気づいていく話、という一方では正しい成長物語に、こういうツイストを効かせるのはなかなか趣深いです。
心理学者が他のペルソナを使って犯罪者を演じる、というのはまあベタベタな設定に思えるけれどもやっぱり面白いよね。まあその設定をきちんと説得するだけの脚本と役者の芝居があるからこその展開であるけれども。この映画の主人公の説得力は大変素晴らしいし、あの芝居一発で「頼りになるヤツ」って好感を持たせてしまうのはすごいなーと思いました。
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