け……傑作だ……!
とにもかくにも脚本が凄い。一見ただの法廷劇っぽい内容だが、そこに文化の固有性やら有害な男性性の問題やらがめちゃくちゃしっかり織り込まれていて超面白い。こんなにシブい題材でここまでエンターテインメントなサスペンスやれて、しかも社会的にもめっちゃ意義があるとか、なんなんだこれは。凄すぎる。
しかもこれ、それぞれの登場人物がただの書き割りじゃなく、人間くさい矛盾や葛藤を抱えているところが最高なんだよなあ。法廷上対立しているはずの人間にしっかり温情を向けたりする振る舞いがきちんと描かれていて、本当に人物に引き込まれる。そして重要なパートで信仰の問題が出てきて、それが個人の良心に従うことよりも強力に機能するってのがまた対比が効いていて素晴らしいと言うか……
さらに、そういう諸々のドラマの行き着く先が親権問題というのもまた堪らない脚本だよなあ。単に「難しい問題ですよね」で終わるのではなくて、今までの行動を踏まえてどの未来を子どもに預けますか、という問いかけになっているのが素晴らしすぎる。
ここまで重層的で相矛盾する要素をこのサスペンスに盛り込んでいるの、本当に脱帽するしかない。いやー、素晴らしかった。
