レプティリアンもグレイも出てこなかった!! そんなバカな!!
冷戦が実は宇宙人同士の代理戦争だった、みたいなアングル自体はまあ面白いし、歴史修正主義的な陰謀論を宇宙人と絡めて現実の揺らぎにするのもそこまで悪くはなかった。
でも、そのアイディアからの展開が弱いというか、これだとただアイディアを形にしただけで、話としては全然面白くないなーとも思う。ケタミンのひっくり返しなんかも最初から見え見えで、予定調和のところに落ち着いちゃった感じ。別に宇宙人ともっとガチで遭遇しろとは言わんけど、主人公が混乱するだけじゃなくて、なんかもっと積極的に何かを追い求めても良かったんじゃないかなー。それとも俺がストーリーの寓意を見逃しているだけだったりする?
まあでも、その心配は結構あるよなー。これだけアメリカの映画を見て、政治の流れもようやく掴めてきたから、なんとか大統領ネタが追っかけられるようなところもあり……「バイス」とか見てなかったら、チェイニーがああいう描き方されてることの質感なんかも掴めなかっただろうなーとは思う。だから未だに拾い損ねてるニュアンスがあっても全然不思議じゃないというか、むしろそういうのがないとストーリーに納得感がなくてかなり消化不良な感じじゃないかと思う。