ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

デッドプール&ウルヴァリン

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なんか平行世界をイジる内容というのは小耳に挟んでて、そういうの大体合わないんだよなー、大丈夫かなー、って不安だったんだけど、いやはや、全然OKだった。

いやまあ、俺もあんまり詳しく知ってるわけじゃないけれども、この映画自体がアベンジャーズの成り立ちをメタ的になぞっているし、全体的にマーベルのメタバース同士が衝突したときのトラブルを問題の俎上にあげていて、その問題意識はそもそも超デッドプールっぽいよねえ。平行世界のデッドプール大集合! は当然直近の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を思い出させるし、あの映画が平行世界の面倒くさいところを上手く消化できてないと考える俺としては、確かにアレやめたほうがいいんじゃね? みたいな気持ちもスゲーある。

この映画がそこら辺をどう解決しているかというと、「仲間のいる世界を守る」というところに帰結していて、まーどストレートな直球の結論だけれども、そりゃまあぐうの音も出ませんよねーって感じ。もっともこの話、そのエンタメとしてわかりやすい結論を導き出すために、敵を「平行世界を全て滅ぼす」という絶対的な悪に設定せざるを得なくて、それは物語の辻褄的に正しいとはいえ、ちょっと説得力に欠けるというか、甘々で都合がいい展開には感じたなあ……俺がラスボスの予備情報を知らないのが問題なのかもしれないけど。あとまあそもそも、その甘さってデッドプールシリーズ全体に通じるロマンティックなトーンって感じもしなくもないな。

しかしなー、デッドプールがポリコレに反してるとか、マジで意味がわからんよなー。ポリコレをメタ的に扱っているとはいえ、悪いことは悪いこととして、グロいことはグロいこととして、適切に描いているとしか思えないんだけど。ウルヴァリンだって、自死によって世界を救うといういかにも「有害な男性性」を回避して、己の過去と向き合い、ユニークなコミュニティの中に自分の居場所を見つけることができる、って話でさ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』もそうだけど、男性のヒーローにちゃんと今の時代にアップデートされた祝福を与えてるよねえ……