チベット仏教とはなんなのか、他の仏教とはどの辺りが違うのか、その成立にどんな背景があるのか……みたいなところを知りたくて読み始めたんだけれども、なんか想像以上に実践的な内容で「え?」となった。ある程度仏教全般に対しての知識があること前提で、それプラスのチベット仏教へのステップの本なんだろうなあ。ちょっと当たる本を間違った感じだぜ。
とはいうものの、そういう表面上・文字面上の理解では教えを見誤るよ、という主旨の本ではあるので、こういう風にアプローチするしかないのかもしれないなあ、みたいなことは感じる内容であった。まあ、前提知識がかなり欠けているので、読み方が誤ってるかもしれないかもだけれども……
しかしまあ、瞑想ってのはわりと容易に人間の精神を変性意識状態に引っ張り込むモノなのだろうなあ。最後にオウム真理教に関わる記述があって、当事者としてはかなり危機感を抱いているのが伝わるけれども、そういう「人間の精神が意外と安定していないこと」が前提として共有されてないと、人間コロッといっちゃうんだろうなあと感じさせられました。ニューエイジとかで盛り上がった事象なんだろうけれども、こういう宗教で修行を積んだ人からみれば、むしろかなり由緒正しい人間の脳のハッキングなんだろうなあ。