ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ディエゴ・マラドーナ 二つの顔

 

マラドーナってリアルタイムでの活躍は見ておらず、「困ったオッサン」みたいなイメージの方が先行しちゃってるけれども、こういう歴史を見せられるとまあまともな精神を持ち続ける方が難しくなっちゃうのは当然だよなあ……と思う。っていうかまさに俺が、マスコミから垂れ流されるイメージによって偏見をもって人物を認識していたわけで。アスリートのメンタルヘルスの問題は、今急に出てきたわけではなく、昔からずっと取り組まれるべき課題として水面下にあったんだろうなあ。そしてドラッグというのは、そういう不安定な人の心の隙間に入り込む力を持っているわけで、富と名声が麻薬中毒を引き起こすのは、残念だけれどもとても自然な成り行きなんだろう。

それにしても、ディエゴ・マラドーナって偉大な選手だったんだろうなあ、というのがよくわかるドキュメンタリーだった。決して裕福とは言えないクラブチームに黄金時代をもたらしたということは、マラドーナが単に技術が優れているとかそういうことではなくて、チーム全体に波及効果をもたらすことのできる本当に偉大な選手だった、ということだよなあ。そういう考え方でマラドーナを捉えたことはなかったので、かなり見え方が変わったよ。