ニュルンベルク裁判から振り返る形で、めちゃくちゃ丁寧にナチスの興亡を描いていて、今までもヒトラー題材のドキュメンタリーは色々見ていたけれども、もしかしたら一番詳しいかもしれないなあ。っていうか、さすがに今まで本も読んだし映画も三田氏で、完璧に復習って感じの内容ではある。
「悪の審判」というけれども、この前後で「映像の世紀 バタフライエフェクト」で東京裁判をやっていて、まあそもそも勝者が敗者を裁くという戦争裁判の難しさみたいなのを思い知らされていた。のでまあ、このドキュメンタリーではそこら辺の葛藤はどのくらいあったんだ……? と思ったんだけれども、なんかこのシリーズだと別に裁判自体にそこまで切り込んでいる感じはしなかったんだよなー。ナチスの行為があまりにも自明に悪だったってこと? いやまあ確かに、ホロコーストに比べられるような残虐行為が日本にあったかというと、そりゃまあ比べようがないのかもしれないけれども。
いやまー、しかし振り返ると、やっぱりあの東京裁判のドキュメンタリーが、日本の戦争犯罪を追いかけると言うよりは、むしろ裁かれる立場の人間たちに焦点を当ててて板から、難しい印象になったのかもしれない。日本の戦争における犯罪行為とはなんだったのか、みたいなのを、もう少しちゃんと検証した方が良いんだろうなあ。でもってその検証は、東京大空襲とか原爆投下のくだりがあって、客観的にはなかなか検証しづらいところもあったりすんのかなあ……