ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

 

最初の立て付けが最高。それが実際の出来事をヒントにしている、というのがさらに面白いよねえ。めちゃくちゃ納得感がある導入……

でもそれだけじゃなくて、ミステリーとしての内容ちゃんと最初のハッタリに負けない意外性があるのは素晴らしいなあと思いました。この短さでこれだけの展開があるのは素晴らしいし、上手く視聴者の興味を引っ張る思わせぶりな編集になっている気がする。

でもって、中で行われる人間ドラマもなかなか良いよねえ。特にあの自殺者が出るエピソードのバランス感覚というか、首謀者に責任を負わせづらくしたまま、しかし全体のテンションを強めていくのは、大変がんばっているなあと思いました。

まあしかし、それでもビミョーに「それでいいのか?」と疑問に思ってしまう内容ではあるからねえ。彼の企みで罪のない翻訳家が何人か死んでしまったのは事実なワケで、普通になんか別のやり方できたんじゃね? トリックのためのトリックになってしまってね? とは思わなくもない。ってかあのフェイク印刷もやり過ぎだよなー。移動時に普通に事故ることも有り得るし、アレが届かなかったら翻訳家からの信頼も思いっきり失ったわけで、さすがにギャンブルの度が過ぎるのではなかろーか。