ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

 

いやまあうんそうだろうねそう思ってたよ……みたいな内容。作者が学者だからそりゃまあ面白半分で極端なことは言及できないのだろうけれども、まあそのせいでちょっと面白味が薄いよねー、とは思う。快感を得るほどどんどん鈍くなっていくのはドラッグでいういわゆる耐性の問題だよねーとか、まあ大体予想できる感じである。

しかしまあこれはコロンブスの卵的な発想かもしれず、この本の「人間は現実に紐付いていない空想だけで快を得ることができる」ってのは、そんなん当たり前じゃん! といってしまいそうだけれども改めて考えるとすげーことだよなあ。でもそれは、かなりの実験で最初に食事だのドラッグだのの物理的な快楽に紐付けられているわけで、やはりそういう抽象化による因果関係の発見こそが生存に有利に働いたんじゃないか、みたいなことは考えるよね。そしてその因果関係への追及は、今だとやはり陰謀論とかを連想してしまうわけで、ある種の「物語」を我々がどう扱えば良いかというのは課題に思えるなー。

まあしかしこういう仕組みを見れば見るほど「人類滅んでも良くね?」とは思うよなー。ボタンを押し続けてそれが快感に繋がって人間の数が減ってそれによって地球の生態系が保たれるんだったらまあそれも選びうる未来のオプションのひとつじゃねーの? くらいの気持ちにはなる。