ニュースでは聞いていたけれども、いやー、こんなヤバい状況になってたんだなあ。こういうのはあまり文字ヅラじゃ伝わらないので、映像化でそのヤバさを示すのは有効だなあと思う。特に序盤、カメラを意図的に子供達から離して、彼らが一体どうなっているのかわからない宙ぶらりんな状況をつくるのは良いよなあ。ダイバーたちの闇の中の探索が、かなり迫真のデキになっていると思う。
色々エピソードが面白くてそりゃあロン・ハワードも映画にしたいと思うよなーという状況ですね。メインの救出チームでさえ様々な人が関わって大変なのに、くわえて水田を犠牲にして水を迂回させるとか、迫ってくる雨期の前に救出を完了させなきゃならないとか、道具立てがめっちゃ揃ってる。そして極めつけは最後の麻酔をかけた救出作戦でしょ？ いやはや、そりゃまあ映像化したくもなるよね。まあただ、現実が面白すぎて映画にしたときにプラスアルファが生まれる題材かどうかはちょっとわからんところもあるけれど。
あと、ワールドカップの状況がちょいちょい挟まれて、それによって時間経過がわかるのは、テクニックとしてとてもうまいと思った。当たり前だけどまあ、ロン・ハワードはさすがだよな……
それにしても、暗闇で「瞑想」していたというのはめちゃくちゃ納得感があった。そういう技術がないと耐えられないよね、こんな状況。コーチがいてホントに良かったわコレ。
