そもそもボラットがなんなのか良くわかんないのでなかなか受け取り方に苦慮したのだった。っていうかこれ、何も頭についてないから初作かと思ったよ。
っていうかこの陰謀論者のふたり組は役者じゃないわけ? エンディングで突然緊迫した脱出劇が描かれて、「え? まじで?」となってしまったよ。モキュメンタリー……というよりは、むしろ架空の人物を投げ込んだドキュメンタリーって感じなのねコレ。そしてその後に学習ショート番組みたいな立て付けになってヒラリー・クリントンまで出てきて笑った。
なんか色々ひどい内容ではあるけれども、やはり根本的には人間同士の対話への尊重みたいなのがあって、そこら辺がかなり感心させられてしまいましたね。途中まで「こいつらホントやべーなー」と思ってたけれども、ショート番組で率直にわからないことをわからないという姿は、見ていて相互理解が可能かもしれないと思わされるよなあ。もっともそういう人たちだからこそこういう陰謀論に絡め取られてしまっているようにも思うけれど……
こういう過激なアングルで社会的な問題を扱うのは、コメディ/コメディアンに対する文化の豊かさを想像させられるなあ。こういう炎上上等な内容の作品、日本でやったところでうまく機能しないんだろうなあ……