ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

タクシー運転手 約束は海を越えて

 

いやまーなんていうか、良い映画ですね……としか言いようがないな。序盤でゆっくり主人公の立場を説明しているのがとても良い。大家の家族との絡みであんなにも家庭環境をきっちり説明できてるんだもんなー。この映画の一番の山場って、家族と正義に引き裂かれる主人公の苦悩じゃないですか。直接の絡みがほぼ序盤しかないのに、アレだけしっかりアンビバレンツに説得力持たせているのはすごいよなあ。韓国映画がきっちり貧乏描写やって家族への愛情を描くの、本当にえらいよなあ……

と、日常の描き方に感心する一方で、きっちり歴史的事実が現在に繋がるものとして描写してあるのもすごいよなあ。まあ、民主化前の出来事だから、妙な忖度なく過去を否定的なものとして描くことができるのかも知れないけれども、それにしたってきっちり自分たちの国が犯した罪について描けるのは羨ましい。で、その描き方がタクシー運転手という視点なのも本当に良い。ジャーナリズムの役割に社会的なメッセージをこれ以上なく正しいやり方で載せているのも良い。検問でソウルのナンバープレートを見逃す人間の良心を入れ込むのもとても良い。うーん、すごいなあ……すごくいいなあ……

なんか、タクシー運転手のちょっと無理やりなカーアクションで娯楽度を上げるところとか含めて、本当に羨ましいなあ……という感想しか漏れてきません。っていうかこれが大ヒットになってるんでしょ。いいなあ……