うーんクッソ濃い。コッテリしすぎて胸焼けするわ。
ニコール・キッドマンはお美しい……っていう感じではあるけれども、なんか強すぎてこの役割を上手くやれているのかわからん。そんな繊細な役柄って感じはしないし、アフリカで育った感じもあんまりピンとこないし……やっぱり強い都会の女って感じだよなー。
一方相対するショーン・ペンはさらにコッテリで、芝居のひとつひとつが濃厚でモーなんというか映像から目を逸らしてしまう。所作のひとつひとつから「オレがショーン・ペンだ!」って自信が伝わってくるよーな……といったら言い過ぎかしら。泣きの芝居でも「あー急に泣きモードに入るんだ」ってかんじで、どうもこう漠然とした感情を抱えているように思えない。
でまあ、そのふたりが見つめ合っちゃうもんで男女の関係はネッチョリネトネトって感じでございまして、それがこのサスペンスと全然噛み合ってなくないですか? という気がすごくする。ポリティカルなサスペンスをやる芝居じゃないんじゃないかなあこの二大俳優の激突は。正直、ストーリーのフックも全然強くは感じられなかったし、うーん、もうちょいどーにかならなかったのかなーという感じ。