ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

レイチェル: 黒人と名乗った女性

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こ……これは難しい……難しすぎる映画だ……

視聴者は無意識に「善悪」の基準を求めており、その善悪の基準への欲求が加害に繋がっているのだ……というような話であるな。大変重い。ディスカッションの場で、黒人女性が「貴方はなぜ正直に話さないのか」というような詰め寄り方をするシーンがあるけれども、それは大変正しい意見である一方で、しかし彼女の出自を見れば恐らく彼女自身も「正直であること」とはなんなのかが理解しづらいし、またそれは自己のアイデンティティの否定を口外せよと強要されているに等しい、みたいなニュアンスがあり。くわえて、彼女は家族を保っており、ティーンエイジャーの息子がいる中で、彼女がマスコミに対して自分の立ち位置を表明することにもリスクがある。いやーいやーいやー。こんなん難しすぎるじゃないですか。そもそも「トランスレイシャル」というのも難しい問題だよなー実際とは思っていたけれども、それを取り巻く社会環境&SNSもそれに引けを取らないくらい難しい問題を孕んでいるという……

いやまあ実際、こういう振る舞いをした人間がいて、自分がいわゆる文化盗用をされたように感じたら、それに対して怒りを抱くのもわかるよ。わかる。わかるんだよなあ……いやー、こりゃあ頭を抱えちゃうドキュメンタリーでした。