ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ドント・ルック・アップ

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うーん、アダム・マッケイすげーなあ……正直最初の頃に見たコメディとか、「どこら辺を笑えば良いのかがよくわからん」って感じだったんだけれども、今はちゃんと笑えるのは、多少は知識がついてきたということなんだろうか。いやまあそれでも全然色々拾えてないんだろうけどさー。メリル・ストリープ(!)をあのポジションであの役割で演じさせるとかもう配役の妙って感じだよなー。

地球平面説あたりからインスパイアされてるんだろうけれども、そこにSNSを絡めつつ現代の病理みたいなのをこのアングルで見せて、なおかつ洒脱な編集でブラックなコメディにしちゃうとか、「豊かだなあ」としか思えないですよこれ。ディカプリオが主演でNetflixでこういう作品撮っちゃうの、憧れしかねぇよなあ。いやもちろん文脈がガチガチにあるものなので、普遍性はその分削れてるんだろうけれども、まあそれは一概に良いとか悪いとかじゃないよなあ。

科学者ふたりが体制に取り込まれるのと体制を拒絶するのでふたつの役割に別れるのとか、ちゃんと考えてるなーとは思うんだけれども、もうすこし効果的にその別れを回収できなかったかなぁ。とはいえ放送中でのディカプリオの演説を、わざわざ状況被せてやるのはさすがって感じで、あれ芝居に自信がなければできないつくりだよなーと感服させられました。

なんにせよ、「ルックアップ」という原始的な行為が作品全体のテーマになっているのは、映画として素晴らしく力強いことだよなー。いやあ、面白かった。