元旦更新がこれかー(笑)。
ジョン・ワッツが良かったので見ておくかーと思ったんだけれども、なるほど納得こういうところからキャリアを重ねたのね、という感じ。やっぱりホラー映画って、視聴者の感情をコントロールするという意味で、大事なんだろうなー。
ただまあ普通のホラー映画とは違っていて、だいぶストーリー展開がドラマティックというか、序盤で人外の存在になっていく夫の方をキッチリ描き、後半で妻がそれと対峙するまでを描く、という流れで、ストーリーの骨格がビックリするほどしっかりしているよね。それがしっかり機能している……とは言い切れないかも知れないけれども、まあ志としてはすげえ良いなあと思いました。妻が子供を犠牲に試用としちゃうパートとか、前後のつながりを見ても脚本としては全然練れてないとは正直思うんだけれども、しかしやっぱり必要と考えたんだろうなーという感じ。
あとまあ特筆すべき所としてはクラウンの自殺パートかなあ……あの脳漿を捕らえたショットは最高にイカしているし、椅子を使った後ろ倒しの自殺のハラハラ感も素晴らしい。吐き出した血に子供の指が混じっているとか、電ノコで首の辺りを切ろうとするとか、ああいう情感に訴える気持ち悪さのディテールがなかなかよろしくて、こういう映像的なアイディアをいくらつくれるのかが映画監督としての成功に必要なことなのかなーと考えたりした。