ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

A GHOST STORY / ア・ゴースト・ストーリー

 

最初はだいぶ「大丈夫?」という尺の採り方で不安になったけれども、まあこれ全然大丈夫だったね。いやー、この肝っ玉はすごいなあ……この映画にはこの尺が必要である、みたいな確信がないとこれできないよね……いやなんつーかその、作品全体がロジックじゃなくて言語化しづらい情緒みたいなのに支えられていて、概要とか脚本の段階でこれが100%伝えることはできないだろうなーと思うと、この企画よく通ったなーと言う感じがすごい……まずそこに感心してしまう……

死者を悼む喪の仕事の話、というはまああるわけだけれども、これはそうではなくてむしろ死者側の話であって、あーそうかーそういう視点で物語を描くこともできるわけだなーという感じ、何だけれどもゴーストはゴーストだから物語・ロジックというよりは情緒的な解決みたいな話なんだよなー。そこで時間軸を飛ばして家やらアメリカの歴史やらに飛躍してしまうその発想は、うーんちょっとビックリする……あの展開が一つの作品の中で成立するという直感やら確信やらは一体どこから生まれるのだろうか……とにかくちょっと感心するしかない映画であった……うーむ……

っていうか、これ「さらば愛しきアウトロー」の監督なんだ。そういうロジックに寄らないところを描く意識のあるひとなのかしら……他作品も当たっておこう。