ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

7500

 

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  • ジョセフ・ゴードン=レヴィット
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序盤の離陸の準備からたっぷりやって、あーこれはなかなかちゃんと取材してそうって感じの内容で大変興味深かった。そうかーそういう風に飛行機って空を飛んでるんだね、というのが体感的にわかってとても良い。勉強になる。でで、そういう細部がきちんと描かれているものだから、まあきちんとトラブルに臨場感があって良い。

一方で、ストーリーはある種の紋切り型というか、意外性がなくハイハイそういう感じになりますよね、という予測の範囲内でお話が進んでいくので、ちょっと肩透かしの部分はある。特に後半はあまりストーリーの展開が見られず、「そういうふうに解決するしかないよなー」と思ったところに落ちるので、もう少しなんとかならなかったのかなーと言う感じです。

しかしまあ、途中で心の交感があってフォローされるとは言え、イスラム教徒が「説明の要らない狂信者」として描かれるのはビックリするよなーと思う。移民受け入れをガンガンやってるドイツが舞台で、主人公がドイツ語の聞き取りがうまくないアメリカ人で、妻がトルコ人でイスラム教徒(?)で、みたいな状況設定はありつつも、物語としては「わけのわからない理屈で人の命を奪う悪人イスラム教徒」みたいな描き方にどうしてもなってしまうわけで、それ本当にいいのかいオイ、という感じ方をしてしまう。いやー、最後に出血を止める良いアメリカ人を描いて罪悪感を軽くしてる場合じゃないでしょー、とは思うんだけれどもなー。そこら辺の倫理観はフィクションといえども大変難しいなーと思わされる作品ではありました。