ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ホテル・ムンバイ

 

いや……これは……しんどい話である……

見た目では酷い虐殺行為があってハラハラドキドキのサスペンスが行われているけれども、それって本当に末葉で起こった出来事であって、根本的には最高に根深い問題を投げっぱなしにしているわけで……

しかしこれはまるっきり宗教対立の話であるのだろーなー。ビーフがヒンズー教徒にとって禁忌であることも忘れてるアメリカ人とか、それと結婚したのが実はイスラム教徒だったとか、主人公の立ち位置にいるのがシーク教徒だとか、そこら辺の配置は意図してるんだろうけれどもどーもわからんって感じはする。シーク教がヒンドゥーイスラムに対してどんな立ち位置なんだっけ? 挙げ句ロシア人富豪がアフガニスタン戦争にも参加していて、まあそりゃあ殺されちゃっても仕方ないよねーみたいな感じにはなる。

いやまあ基本的には従業員の「ホテルに対する献身」という点を称えるべき何だろうけれども、インドの成り立ちからいってそうやって上流階級のために命を貼る従業員たちの姿をそのまま肯定しちゃうのってどうなの? というのがすげーある。家族がいるのに、家に帰らずに職場に残っちゃうのを肯定的に描くのって、ある種かなり危険じゃないのかなー。

一見エンタメではあるけれども、そこら辺のビミョーなあれやこれやを含めて、の作品であるのだろうなーと思いました。