https://www.netflix.com/title/81303549
いやーMITの学長の決断のエピソード、これもちろん感動的なシーンであることは間違いないのだけれども、そもそも感動的に思わなければならないっていうのが、なんかこー、辛いなーと言う気持ちもあるが、しかし科学というのは努力してデータで偏見や思い込みをひっくり返してきた営みであろうからな……あれはむしろ科学の正道でもあるのかな……
しかしここで取り上げられるセクハラ事情は学問に特有かというとそこら辺はきちんと検討の余地があるのだろうな。学問っていうとどうしても狭いコミュニティで人と接触機会が少なく……みたいな定型を連想してしまうが、それこそ偏見というものか。どんな職業にだってコミュニケーションが狭まる余地はあるわけだし……
しかしまあ「私はセクハラには理解がある」って顔でエピソードを得意げに話す友人に、異なる価値観がぶつけられるあのシーンが大きな山場だよな。「偏見が持ち出された時に受け流さずにきちんと反論を述べる」っていうのって、偏見の対処の初歩の初歩みたいな振る舞いだと思うんだけれども、そのレベルで同意がとれないっていうのはなかなかショッキングなシーンであるし、またそういう偏見を自分も持ってしまっているのだろうなあと強く思わされるシーンであった。