ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

私を忘れないで~韓国・未婚母子施設の現場から~

 

こないだ「撮影者の顔が見えないドキュメンタリーの恐さ」みたいなのを考えたばかりだったけれども、この作品は全く逆で、撮影者の立ち位置で一点突破したような作品だなあ。自ら里子に出された監督が、自分を送り出した施設の母親たちを取材するというのは、まあ構造的には余りにも圧倒的に正しすぎて、だからかえって味気ない感じもする。本来ならば、もう少し障害とか難しさとかそういうものがあったほうが物語としてわかりやすいよねー。でもドキュメンタリーにそういうわかりやすさを求めてしまうのもこえーなーとか色んなことを思いながら見た。

いやでもそれにしても、エピソードひとつひとつにあんまり興味が湧かないんだよなー。そりゃまあ儒教の国だし親の接し方は冷たいだろうけれども、大変だろうなあ辛いだろうなあと思ったものがそのまま映し出されている感じ。まあこれはどれだけ自分に立場が惹きつけられるかで全然違うんだろうけどね。