ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

怒りの葡萄

 

怒りの葡萄(字幕版)

怒りの葡萄(字幕版)

  • 発売日: 2020/05/17
  • メディア: Prime Video
 

ジョン・フォードの西部劇以外の映画を見たのは初めてかしら。うーん、名前はもちろん知っていたけれども、さすがに良いな……

まあとにかくトラックが良い。ぷしゅーと蒸気を噴き出しエンストしながらとことことことこ走っていくトラック。明らかに過剰な荷物と共に託された一族の声明。砂漠を越えて向かうは西のカルフォルニア。途中で容赦なくジジババが死ぬ。いやあ、超アメリカって感じ。西部劇じゃなくても叙情が映像からバシバシ伝わってくるのは、うーんさすがジョン・フォードって感じだよなー。

まあしかしそれにしてもかあちゃんの映画だよなー。ある種聖人となってしまう主人公の独白は、困惑の台詞で受け取る母親の視点がなければ、アレ結構ダダ滑りになりかねないところだったよなー。いやあ、あのシーンはとても良いですね。

それにしても、まあアメリカってダイナミックな国だよなー。そうかートラックが走る時代でもカリフォルニアってガンガン労働者を受け入れてたんだよなー。トラクターが小作人を追い出して集約農業に突き進んでいくんだなー。そしてジョン・フォードはちゃんと労働運動みたいなものをテーマに映画を描いてんだなー。「赤狩り」が映画界に吹き荒れる前の時代だよなーなるほどこういうものがつくれたんだなー。なんか色々内容以外にも興味深い内容でございました。