ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

プリデスティネーション

 

プリデスティネーション [Blu-ray]

プリデスティネーション [Blu-ray]

  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: Blu-ray
 

あーこれやっちゃったのね……あーあ。

もちろん趣向としてはわかるしそれに突っ込もうとする気概も天晴れとは思うけれども、ただのパズラーになってしまっていてその趣向で何を描くかが疎かになっている、オレの一番嫌いなタイプの映画。流石に最初のクソ長い回想で、大して事件が起こらないながらもあーナントカしてタイムトラベルするんだろうなーこれは本人でこれはあのエージェントがやって、あーでも流石にあの二人を恋愛させるのは無理がありすぎるかー、っていうかそもそもあのシーンで流石に心情的にこの流れ作るのは無理あるよなーどうするんだろー? と思ってたら、何の工夫もなく運命の因果に恭順しちゃって「えーそりゃないでしょ!」という感じ。理屈はいくらあっていようとも、前半の展開って完璧にヒロインの不幸を恨むあの個人的感情でドライブしてるんだから、タイムリープ一発でその動機がひっくり返るのは解せなすぎる。しかも、そこら辺の不自然さを隠すために視点が移行して、ふたりが親睦を深めるところの様子が大幅カットされるわけでしょ? ありえねーよ。運命に恭順するにはテネットみたいな主人公像にする必要が多分あるんじゃないですかね。

いや、構造的にはだいたい最後のオチまで丸見えなんだからそんなに引っ張られてもーという感じだし、もっと内面の変化をちゃんと描いてくださいよ。せめてタイムトラベルによって精神が激しく変容して、その結果それまでの悩みが消えてヒロインに吸い寄せられた、みたいなのを強調して描くだけで、印象全然違うと思うんだけれどもなー。