ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

太陽の塔

 

太陽の塔

太陽の塔

  • 発売日: 2019/08/19
  • メディア: Prime Video
 

ここらへんで万博における太陽の塔の位置づけみたいなのはなんとなく頭の中に入っていたのであーうんそれ知ってる知ってる! という感じがありつつも、一方で実際に万博の映像をガンガン出されるとあーすげーすげーこれが高度経済成長期のシンボルかーとめちゃくちゃ納得力がある。いやあすごい。東京オリンピック後の日本の未来を明確に指ししめそうとしていたのだなあ。やっぱり建築というのは面白いなあ。

途中アートの果たす役割みたいなところで突然結構原発問題を持ち込むのはまあちょっと脱線気味だよなあとかは思ったりする。もちろん戦後の日本人のアイデンティティを考えるときに原爆の問題は避けて通れない、というかオレむしろ個人的には戦後の日本人のアイデンティティはまず被爆国というところに求められるべき何じゃねーかなーと思っていて、あ、岡本太郎もそういう風に歴史を捉えるのか、みたいな共感はあった。あったんだけど、そこにここまで明確に反原発のメッセージを載せるのは、正直言ってちょっと引く。大上段から結論ありきの話を投げつけられている感じ。そこから原始共産制万歳みたいな話にダラララッと持って行かれるのは、うーんちょっとノスタルジックな感じに聞こえてしまうなーと思う。太陽の塔を太陽の塔たらしめているのは、人類の進歩と調和という進歩主義的な価値観との緊張関係ではなかったの? 今更縄文時代には戻れるわけないんだから、きちんと今の日本と向き合ったら? とは感じてしまう。

あ、でも「明日への神話」の付け足しも、自分も当時はあまり乗り気じゃなかったけれども、バンクシーがここまで有名になるとちょっと捉え方が変わってきそうだよねー。っつーかたぶんオレの認識が大きく変わってる。アートに対しての公権力の介入とかも、今見ると大変切迫感があるないようになっていて良いよねー。