ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アヘン王国潜入記

 

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

  • 作者:高野秀行
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: Kindle版
 

ほえーミャンマーってこういうことになってたのかー……なんか結構CIAが絡んで東南アジアで売ってるドラッグを買い付けに行って、みたいな話はあるからどんなもんなのかなーとは思っていたけれどもこういう感じなのねー。つっても1995年だから、ハリウッド映画とかで取り上げられてるのとはだいぶ時代感が違うか。アウン・サン・スー・チーの立ち位置とかもよくわかっていないので、そこら辺もう少しミャンマー史を知らぬとなんとも言えぬ感じはする。いやまあそれでもちゃんとこのワ州がどういう立ち位置なのかという必要十分な情報はあってそれだけで全然オッケーという感じもするのですが。

潜入記、というだけあってもう法律的にも結構ヤバげなところに色んな思惑の末に潜り込めた、という感じがすごくあり、前半の住み込む村を見つけるまでの緊張感が結構ヤバイ。人間の命はクソ安いのだろうし、これ一歩間違えれば簡単に死ねるんだろうなー。

と思ったら、村に入ってからのギャップも凄まじくて、あーこういう環境で延々アヘンを作って酒呑んでで暮らす世界もあるんだなーと、その世界観にちょっと痺れる。アヘン漬けの男が悪性腫瘍でいきなり死んでたりとか、いやーホントまったく価値観が違うんだろうなあ。っつーか現代医療がないというのはこんなに恐ろしいことなのか……と思う。

しかしさー、絶対そうなるんだろうなーとは思ったけれどもアヘン中毒になっちゃうくだりはやっぱりめちゃくちゃ笑っちゃうよなー。中毒になった人間の自己弁護みたいなのか文章からバッチリ浸みてるのがクソ面白い。禁断症状そんな長期間あるのはやっぱヤベーでしょどー考えても。

あとなんかシラミの煮沸消毒の話とかはすげー印象に残る。そうだよなー煮沸すればそれで問題解決というのはまさにコロンブスの卵って発想だよなー。