ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

舟を編む

 

舟を編む

舟を編む

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

うーん雰囲気映画だなー。ちょっと面白い題材を風変わりな男女のなんとなくな雰囲気で描きました、以上の感慨がそんなにない。まーそれだけですらすら観れちゃうものではあるんだけれども、なんか言葉の奥深さみたいな一番大事な部分をテキトーな海の比喩でなんとなく処理しちゃってない? 一番大事な部分が用例採集でふつーに終わっちゃってて、ナンダカナーって感じ。まあ『ケンボー先生と山田先生』読んで、まあその強烈な個性が印象に残ってるから、全然悔いたりないよーこんな上っ面の変人くんじゃさあ、とか思ってるのかもしれない。

ってかさー、主演夫婦がもう全く空っぽでヤバイよね。松田龍平とか、「言語学を学んだ」って設定はあるものの、彼がどういう動機で辞書に打ち込んだのかの説明が雰囲気過ぎてヤバイ。いやまあ言語化できれば良いってものじゃないけれどさー、十年以上その仕事に取り憑かれて淡々とやり続けた人なワケでしょ? だったら海のイメージの雰囲気で誤魔化すんじゃなくて、言語に対してどんな執着を持っていたかをもっと描くべきじゃないの? そこが空っぽだから、無理やり恩師を殺してそのためにがんばる構造にしたようにしか見えないよ。まーでもそういう意味では宮崎あおいも似たようなもんだなー。オダギリジョーはまあ美味しいところを持って行きすぎだとは思う。

あとね、締切にむかってみんな泊まり込みで問題解決するの特に留保のない美談として描くの、アレやめようよ。頭を下げてみんなが共感とか、あまりにイージーな解決法だよ。やるならもうちょっとさー、こう、工夫してやろうぜ……