ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ウォーホルの芸術~20世紀を映した鏡~

 

なんかTwitterでアンディ・ウォーホルの芸術が「文明批判的な思想から最も遠いところにある」みたいなツイートを見て「え?」と思ったんで読んでみたんだけれども、全然違うじゃん。いやまあネガティブに捉えることを「批判」と捉えるならそりゃまあ批判ではないのか? 基本大量生産の文明をポジティブ、というかフラットに捉えたわけだから。でもそれって文明に対してなんらかの態度を取るってことで、決して技術的な側面以外には目を向けなくて良いってわけじゃないよなー。うーん、何だったんだろうあのツイート。

ニューヨークを舞台とした映画にアンディ・ウォーホルは散々出てくるわけだけれども、うーんこの人一体どんな人だったの? というのが実際あんまりよくわかっていなかったので読み始めて、知識を補強しましたという感じ。アートがどうやってビジネスになったのかという転換点が、スープ缶とマリリン・モンローでこんなにもハッキリクッキリ浮き出ちゃうなんてすごいなー。ポロックなんかの抽象画のあたりから始まって、バスキアとかあそこら変に繋がっていくのかなるほどなーという感じ。

しかし死と食のテーマがあまりにストーリーとしてできすぎていて面白いなー。まあそういう語りを意図的にしているからではあるのだろうけれども、魅力的なアングルだよねー。