なんかこれずいぶん前に買った気がしてるんだけどなんで読んでなかったのか。最初のほうはちょろっと読んでた気がするんだけれども、改めて読み直したらめちゃくちゃ面白くてペロッと一冊読み切ってしまったよ。
もちろん面白く感じているのは当然世の中の状況が変わったからというのはあって、コロナウイルスで大変だからこそ面白く読めたワケだけれども、えーこの本そういうの抜きにしてもめっちゃ面白くないですか? 第1次世界大戦はスペイン風邪が終わらせたみたいな話はなんとなーく聞いたことがあったような気がするけれども、そもそも軍隊における感染症による死亡者がそんなに多いとか、さもありなんだけどビックリしてしまいますわ。
全体的に医学の専門書ではなくて歴史寄りの描き方なもので、医療知識なくても全然読めます。世界史というわりには雑学の集積みたいな感じの趣もあってそこら辺はちょっと残念かなーと思うけれども、ローマ帝国と漢で感染症の好感が会ったみたいな雑学山ほど喰らうだけでもー大満足ですわ。
あとエイズが社会的にどのように受容されたかみたいな話もしっかり書いてあって、あーなるほどあの病気が社会に与えたインパクトってこんなにも大きかったのね、と今更納得。いや小さい頃から怖い病気怖い病気言われてて、ゲイコミュニティのなかでどのように広がって……みたいなところがあんまりよくわかんなかったからねぇ。
あ、あとワクチンの有効性についても強く取り上げられていて大変良いと思いました。これを読んだらワクチンを受けさせないのはちょっとどーなのと思ってしまいますよねえ観光立国日本。