ピアース・ブロスナンが良い役だなーと思ったら呆気なく死んで「え!?」となる。なんか無理やり感動的なラストにしようとしているけどさすがに無理が……
「アメリカが悪いんだ」って格好には一応しているけれども、そこからあの子供だって容赦せず殺すアジア人の狂気を描くところには全く容赦がなく、いやーそういうエクスキューズをしたらああいう風に他人種を扱って良いのはちょっとさすがにドン引きですねー。そりゃまあアジア人があんなに残虐に女子供まで殺すんだったらCIAだってがんばって中枢コントロールしちゃいますよねー。いやー、なんだかなー。
しかしまあ確かにそういう「不条理な恐怖」が襲ってくる辺りの描写は巧みで、ホテルから脱出するまでの辺りは大変良いなーと思います。まあ良いからこそ色々引っかかっちゃうんですがね……群衆の中を逆に進むところの緊張感とか、そういうアクションはまずまず悪くないんじゃないかなあと思いました。
だからまあシナリオだよなー。家族の脱出劇なんだけれども、そこにあまり家族であることの工夫とかも見受けられないし。OPのクーデターシーンが全くなにも関連しないとか、ラストでわりとどうでも良い生まれたときのエピソードを語るとか、まあそういう雰囲気でやっちゃってるんじゃねーかなーというシナリオではあります。