うーん、これはファン向け、なのだろーか。
前作のファンだったらこのヌルーい展開のストーリーが許せるの? っていうか前回の「父親が誰かわからない」っていうフックの強力さが否応なしに思い知らされる内容だったよなー。ママがなくなってるのはビックリしたけれど、それだけでストーリーの牽引力がオッケーと考えてるとしたらおめでてー頭だなーと思います。過去と現在で母子の想いがクロスオーバーするとかいう構成だけで、前作の主人公に感情移入してたらエモーションがついてくんのかなー? 全然想像がつかん。
あるいはABBAのファンだったら? イヤ私全然ABBAとかに思い入れないモンだから、前作くらい有名曲ドンドンドン! だと曲の記憶でうわーアガるーとなるんだけれど、今回くらいだと「へーこれもABBAの曲なの?」みたいになってしまう。「ダンシング・クイーン」とか流れるシーンだと「うおー! やっときたー!」ってなるけど、さすがにそこだけじゃ戦えないよねー。ってか、ABBAファンだったらこの選曲でノリノリだったりするのだろーか。
メリル・ストリープの登場も、サプライズと言うよりは「うーん、アリバイ作り?」という感じに見えてしまってダメだった。まあそもそもちょっとミュージカルとしての振り幅が狭いというか、意匠がもっと色々あってイイ感じはするよねー。