最初の後ろ向きのポスターがすげーとかTwitterで話題になってたような気もするけれど、まあ案の定雰囲気だけであんまり良くないポスターだったよなー。80年代? の懐かしポップで会話するってアイディアは抜群に冴えていると思うけど、しかし音楽ってセンスよく使わないと「あーあ」ってなっちゃうよね。小物他で一生懸命当時の雰囲気出そうとはしてるのだろうけど、あんまり生きているように思えないのは自分が80年代って時代の意味合いを捉え損ねているからなのかしら? あー、確かにわざわざあんなレトロな感じでバンブルビーを描いているのだから、大量消費社会とかとの兼ね合いで見るべきなのかしら? あるいは冷戦とか?
でもそもそも主人公と車の関係性みたいなところもよくわかってないのよねー。女の子がメカを弄るのって男性的な視点で共感を持って見られる他のメリットがどこにあるんじゃろ。あー、過程を持つ母親に対して、自立して男勝りで恋愛でも主導権を持つという強い女性ってイメージ? しかしなあ、結局は父親との絆を回復するという家族へのこだわりがベースだよなあ。男の子が車を持つことで女性と恋愛関係を結べるという劇的な関係に対して、やっぱりちょっと構造が弱いように感じるのだった。
あ、映画としてはいちいち順繰りで結構タルめですが、クライマックスが本当に辛いですね。わざわざ車で連れてきておいてゴミ箱に隠れろとか、主人公が機能しないのを完璧に予告しちゃっててアレ。せめて狭い地下に……みたいな役割の差別化ができてれば良いのだろうけれども、あの塔で生身のヒロインをアクションさせるのはちょっとさすがに無理があるでしょう。飛び込みさせたいのはわかるけどさー。