ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

グランド・ブダペスト・ホテル

 

グランド・ブダペスト・ホテル (字幕版)

グランド・ブダペスト・ホテル (字幕版)

  • 発売日: 2014/09/10
  • メディア: Prime Video
 

ウェス・アンダーソンですねーウェス・アンダーソン。ザ・ウェス・アンダーソンって感じ。

まずもって入り口が大変良いよなあ。この作品、ホテルが主役なのかなーと思っていたが相ではなく、むしろそのホテルで歳を重ねたコンシェルジュが主役で、そこに歴史的な年輪が積み重なっているのを楽しむ作品だよなー。あのビミョーに汚い浴室で声をかけられるシーンの色気がほんと堪らん。湿気とカビの感じが、ホテルに積もった時間をしっかり伝えてくれている感じ。

ホテル・お屋敷・汽車・牢獄と、まあ垂直アングルが生える場所が多用されるのは当然ではあり、そこに個性派俳優がガンガン顔を並べて、うーんこれは折り詰め弁当だよなーって感じがすごくありますね。

内容的には第二次世界大戦を敷いてるとは思うんだけど、これだけやってユダヤ人っぽいあれやこれやを置かないで、トルコ人との交流に収めるんだなー。ハンガリーあたりのトルコ人の立ち位置がイマイチよくわかっておらんのだった。

脱走劇はどーしたって『穴』を思い出しますね。あんなに都市から隔絶された場所から脱出したと思ったのに、出口は四方を壁に囲まれた立地で思わず笑ってしまう。そこからの斜めアングルでの脱出はやっぱり面白く見えますねー。

あと途中の電話の連鎖パート卑怯。アレだけの人生を生きているとああいう奥の手もあるよなーとかホテルのネットワークがあるんだなーとかそういうのが一気に想起できてしまって、うーん真骨頂だなーと思いました。