このタイトルで押井守とバクシーシ山下が出てくるとは思わなかったぜ……
ひとつひとつの展開についてはうおーめっちゃおもしれーって感じなんだけれども、ちょっと編集がダラダラしているというか、インタビュワーのそれっぽい言葉を繋げて並べれるだけの感じで、もう積極的に創り手側のメッセージが出ても良かったのではないかなあとは思う。いやVHS収集家のメッセージ性が強すぎて、制作者が引っ込んでもちゃんと成立するってつくりであるとは思うけど。
もちろん個別の事象を扱った作品ではあるけど、もうちょっと普遍的に技術的なブレイクスルーが起こることによって、エンターテインメント業界にどのような変革が起きたか、という流れを追っている作品ではある。作品中でもKindleに触れられていたけれども、現在進行形で言えば3Dプリンタだのスマートフォンだのそういう事象を下敷きにして見ちゃえる作品ではあるよね。
自分が一番感心したのはなんかよくわからないけれども日本のVシネに触れられているところで、もちろん邦画で重要な役割を果たしたって話は聞いたことがあるけれども、そうかー具体的にいうと機材が大幅に廉価になったんだなー。考えてみれば当たり前だけど、一度フィルムに通す手間をなくすることで安くとれるってのは、あーまったく頭になかったわ。