こういう近年の史実ベースのスペクタクル映画って外れが多い印象だけど、この映画は創造したよりはちゃんと見られて良かったなあと思いました。いやーまあちゃんと面白いかといわれると色々中途半端ではあるんだけれども。
そんなにスケール広げることなく奴隷と恋愛をベースにちゃんと展開をエスカレートさせていくんだけれども、その先にはポンペイの爆発という不可避のディザスターが待ち受けているという構造は、まあ悪くないとは思うんですよね。奇を衒わず人間も増やしすぎず役割もわかりやすく割り振って、うん、すごくちゃんとしてる。はずなのに、最後の着地でズコー! と変な笑いが漏れちゃうよね。いやまあやりたいことはわかるけど、わかるけど、それ本当にオチとして成立してるのかー?
しかしディザスター部分の表現だけでも結構満足するところはあるよね。なんだかんだ山が噴火するってすげーんだなーと思う。津波表現はえ? って感じもするけれど、城壁使って津波を停めて、みたいな嘘のつきかたはエンタメとして全然悪くないと思います。
まあそれにしてもちょっとヒロインがもう少し可愛くてもよいのかなあとは思いました。灰まみれになるとちょっとさすがに……みたいな感じになってしまったのだった。