ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

メディアが沈黙する日

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ゴーカーって知らなかったけど、あー、ギズモードとかやってるところですか。あの正直言ってギズモードってヤバくないですか? メディアの生命線って真実を伝えることで、オレの認識だとギズモードって真偽を問わず煽って不正確な情報を拡散しているメディアっぽく感じてるんですけど。前は日本のギズモードで煽り口調の記事が出る度に、とりあえず原文チェックしてどこに作意が入ったかをチェックするクセが染みついてたんですけど。そういう態度の報道がメディアの一員としてありえると認識されたからこそ、現状のマスコミへの不信とかフェイクニュースという糾弾への共感とかが生まれたように感じているんですが、そこら辺ちょっとこのドキュメンタリーは甘くないですか? っつーかアメリカのゴーカーは日本のギズモードと全然雰囲気違って風刺はするけど真実を伝えることにはきちんとこだわっているとかそういう報道の姿勢なんですか? だったら日本語版にもうちょっとなんとかして欲しかったなあ……(今はギズモード読んでないので最近は知らんけど)。

映画のつくりとしてはもう大きく破綻しているようにしか思えなくて、前半の公人のプライベート領域をどこまで認めるかという議題と、後半の公人の公的な領域についてメディアがどこまで権利を行使するかという議題は、もう全くレベルが違うというか、同じ手つきで扱っちゃまずい題材でしょうよ。明らかに前者は権利と権利が対立していく中でどちらをどれだけ認めるかという内容で、公人といえどもセックスのような私的な領域は保護されるべき、というのはむしろ理解できるでしょ。それをこんな雑な筋書きで繋いじゃったら、逆に雑なプロパガンダの意図を露呈しちゃうだけじゃないですか。あと普通に考えて自分の性的嗜好を公開するか非公開にするかどうかは尊重されるべき権利だし、記者が個人的にどう思おうがどれだけ経済的に成功した富豪であろうが、それを暴露するなんて全く公共の利益に資するとは思えないですね。

あとこの映画、普通にアメリカの司法制度の方が問題に思えるのにそこに言及されてないのはなんでですかね? 富豪が支援しようがしまいが裁判によってプライバシーの侵害でメディアが潰れるなら、それって誰が支援したとか関係無しに、その賠償額が可能なことがメディアを萎縮させるんじゃないですか? うーん、アメリカはよくわからんなー。