ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

絵を見る技術 名画の構造を読み解く

 

絵を見る技術 名画の構造を読み解く

絵を見る技術 名画の構造を読み解く

 

そうそうこれこれ。こういう本が必要だったのよ自分には。

まさに絵画を見るためのファーストステップとして最適って感じ。写真もちょっとだけ興味があるので、色とか分割法とかはまーなんとなく知っていたけど、美術館で絵を見るにはちょっと補助線少ないよなーと感じていたところだったのです。まー写真を囓っていたからこそ「重み」みたいな「えーそれちょっと抽象的すぎて良くわかんないですね」って概念も「あーそれねはいはいなんとなくわかる」って感じで読み進められた感はある。

でもフォーカルポイントとか入り口出口とかはもう完璧に絵画だからこそできる作意なワケで、いやーこんなガチガチに構図って固まってるもんなんですねーと大変驚いた。ぶっちゃけ黄金分割とか「偶然でしょ?」みたいな風に思っていたけどここまでガチガチにやられてるのを説明されるとあー確かに意図的にやってんのかなーって納得させられちゃった感じが半端ない。

一番面白かったのは二次元の構図の話をずーっとしていたところに突然三次元の空間としての概念が導入された瞬間で、それまで一生懸命読み取ろうとしていた世界にぐおーっと奥行きが生まれて大変目からウロコの体験でした。

いやー、最初にもちらっと触れられてたけど、この本を読むとデザインとか写真とかにもめちゃくちゃ応用が利くよね。いやあ、ホント美術館に行きたくなる本だわ……素晴らしい。