ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

この世界の片隅に

この世界の片隅に コミック 全3巻完結セット (アクションコミックス)

この世界の片隅に コミック 全3巻完結セット (アクションコミックス)

 

映画は大変よろしかったしその影響でコミックスは買っていたんだけれども、まあ時期的にもちょうどイイかなーと思って読み始めた、のだ、けれども。

まあ何はともあれあの白木リン周りのエピソードをごっそり削ったその決断にビビる。すごい。あのエピソードの有無で全然すずさんの性格の受け取り方が違ってくるし、また白木リンのifの展開を描く精度でラストのすずの救済の説得力も変わってきちゃうわけで、よくもまああの判断をしたよなあ。

実際、映画版はだいぶそこのわかりやすさが違ってるんだけれども、そのほかにも所々映画の方は演出であえてわかり辛く表現しているような箇所もあって、でも当たり前だけどわかりやすいことが正しいわけじゃないもんねえ。作品と受け手を信頼しないとできないことだよなあ。すごいなあ。原作の良さを堪能すると同時に、片渕監督の決断の余りのすごさに打ちのめされ、深夜にボロ泣きしてしまったよ。

でもまあこうなってくると追加で作られてる『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は見ないわけにはいかないなーって感じがする。ふたりの関係をどんな風に描いてくれるのか、いやー、超楽しみ。

なんて、映画との比較で感想を書いてばっかりだけれども、もちろんマンガとしてめっちゃ面白いです。超当たり前だけど。いやー、本当に幸せな読書体験であったなあ……