ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

シャングリ・ラ

 

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)

 
シャングリ・ラ 下 (角川文庫)

シャングリ・ラ 下 (角川文庫)

 

最近本の感想をあまり上げていなかったのはこの本を読むのにめっちゃ時間がかかってしまったからである。我ながら呆れるくらいに読むスピードが遅くて参った。ちょー参っちゃった。

もー本当に合わない。全然合わない。そもそも東京が森に覆われたのが炭素削減のためってところから思いっきりつまずく。植物による二酸化炭素の吸収って要するに炭素の固着であって、成長が終わってしまえば呼吸と光合成で釣り合いがとれるんじゃなかったっけ? だからもし本気で森林による二酸化炭素の削減を狙うんだったら、木を栽培して斬って栽培して斬ってをしなきゃならないんじゃない?

あとはもう経済活動に関するイメージももう全く合わなくてビックリした。本当にビックリした。金本位制から信用貨幣に移ってから今更炭素をベースにとか、そりゃあチューリップでもなんでもできるでしょうけど、それってなんか進化してるの? という感じ。カーボニストがすっごく賢く経済を動かせるというのももう全く意味が分からない。というか現在の経済の仕組みを考えている人たちが、あの程度の仕組みの金儲けを思いつかない理由がさっぱりわからんのだよなー。ましてAIの使い方なんか、いやまあこれは時代的に後出しでしょーがないのかもしれないけれども、まあ余りにもテキトーすぎて全然のれない。

いやまあそういう部分はテキトーに流しておいて、強烈なキャラクターの面白丁々発止を楽しむべき話なんだろうなーというのはわかる。マンガ絵のキャラクターでブーメランブオン! ってすればいいのはわかる。わかるんだけどさー、マンガ絵じゃないじゃん? 戦闘機の上でブーメラン投げて風の影響もなく戻ってくるって、画力とか演出とかなくてただ文字で並べられただけだと頭の中で「?????」が乱舞するじゃん。もう超絶スーパーヒロインであるはずの主人公が出所するエピソードから、「え? これでキャラ立てを納得しろって感じ?」と全く乗れず、そんな調子で最後まで読み進めてしまいました。つらかった。