ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

パトリオット・デイ

 

パトリオット・デイ [Blu-ray]

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やべーやべーこの映画超こええ。監督は『キングダム/見えざる敵』も撮ってる人なのね。いや、あの映画も政治的な視点がはっきり気に食わない作品だったけどさー、こっちの映画は気に食わないどころか害があるんじゃないのかって不安になってしまう。

もちろんボストン・マラソンが許せない犯罪で、アメリカの視点から見れば英雄のお話になってしまうのはわかるんだけどさー、一方の感情を徹底して鼓舞するその態度が、世の中に利益をもたらすようには到底思えないんだよねー。犯人の描き方がもう「同情の余地もない狂信者」でしかないじゃないですかコレ。そういう一方的なイメージで感情的対立を煽って団結を深めるのって、はっきりって怖すぎます。まあ、だからこそある方面に対してはとても効果的な映画ではあるのだろうけどさー。倫理的に「えーっ?」ってなる。

一方で映像的には結構見所があって、ボストンに戒厳令が敷かれたという非日常が映像化されているのは大変良い。なんとなく聞いてはいたけど、改めて映像化されるとだいぶ衝撃的。あと住宅街での銃撃戦もめちゃくちゃ良くとれていて楽しいですね。突然爆弾が投げ込まれて、なんの準備もない日常が銃撃戦の舞台になってしまうところを、大変迫力のあるカメラで捉えていると思いました。