ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

青色ノイズと<やきもち>キラーチューン ワケありJKと始める男装V系バンド

 

青色ノイズと<やきもち>キラーチューン ワケありJKと始める男装V系バンド (MF文庫J)

青色ノイズと<やきもち>キラーチューン ワケありJKと始める男装V系バンド (MF文庫J)

 

最初の入りの勢いが溜まらなかったので期待したのだけれども、コントロールされたものではなくて噴出しっぱなしのアレで、いやまあだからこそ書ける文章ではあるのだろうけれども、でもやっぱり商業で出版している小説であるからにはもう少しお話そのものの展開に細やかさが欲しいよなあ。怪我の下りとかはフォローも含めて圧倒的に雑。なんか色々難しいことを配置して、それを音楽が言語化できないマジックで解決してしまうみたいな構造をとるのは基本的に正しいのだけれど、それってやっぱりかなり高度なお話のつくりなワケで、突然トップギアで全速力音楽テキスト叩き付けられても置いてかれちゃうのが正直な所であります。

あと男装ってのがずいぶんこうとってつけた感じに思えてしまうというか、音楽への凄まじい勢いに対して男装はまあそういうキャラ付けだから、みたいなレベルで描かれている感じ。オレが男装ヒロインに興味がないからなのかしら? 二重人格的なヒロインでそれが音楽との二大看板であるのだから、もう少し面白がらせる方法はあったはず。つかふつーに彼女の秘密を引っ張るだけでエンタメになりません? 全体的に雰囲気で不幸を置いて雰囲気でそれを克服する感じになっちゃってるので、もう少し各ヒロインが「おおいいキャラじゃん」って思える感じに、なると、いいなあ……