わっはっはそうかージンガかーそこでカポイエラと繋げて自国のアイデンティティとするのか。あまりにもそのロジックがアクロバティックでトンデモで、でも言われると確かに強力で納得せざるをえない。ワールドカップで一度汚されたナショナリズムをもう一度取り返す話で、その中心にジンガという国民の虐げられた歴史を背負うレジェンドペレがいる……というのはもう圧倒的に強すぎてなにも文句のつけようがない。構造が強すぎてちょっとひくくらい。
でもって映画自体が構造一点突破みたいな作品ではあって、例えばかつてのライバルがでてくる辺りのわざとらしさとかはだいぶ微妙。この映画で一番映像的にも冴えているあのOPリフティング競争を、クライマックス前の転換のきっかけにしておいて、それが物語の転換にあまり寄与してないのもうーん意味がわからないなあ。監督の転向って、まあ確かに感動的ではあるけれど、選手たちが説得しなきゃならないことだったんだろうか? 試合中も国旗を見るまでもたつく意味がイマイチよくわからないし……
ま、でも一番ビックリしたのは監督がフルメタル・ジャケットのスノーボール二等兵だったことですね。ってかエド・ウッドとかマグニフィセント・セブンとかにもでてたのかー。いやー、ちゃんと活躍されているのですねえ。